『意表をつくアホらしい作戦 / A Futile And Stupid Gesture』をナショナル・ランプーン知らずに見る方法
2018 / 03 / 11 ( Sun )
『意表をつくアホらしい作戦 / A Futile And Stupid Gesture

ネットフリックス作品としてリリース(配信)されたパロディ雑誌、ナショナル・ランプーンの共同設立者ダグラス(ダグ)・ケニーの伝記映画。ナショナル・ランプーンに関してはこの前にあったドキュメンタリー『National Lampoon: Drunk Stoned Brilliant Dead』(2015)が公開も配信もされていない日本で不利なのは仕方ない。30年、40年前の話を肌で感じるのは難しいが、このドキュメンタリーは『ナショナル・ランプーン』が『サタデー・ナイト・ライブ(以下SNL)』もジョン・ヒューズも生み出したのだからアメリカ娯楽映画の半分は作った」くらいの気持ちで見るのが正しい。


なんでも日本に置き換えるのは好きではないが『オレたちひょうきん族』における吉本興業や太田プロがSNLにおけるセカンド・シティなら、高田文夫や景山民夫といった放送作家たちに当たるのがナショナル・ランプーン勢ととらえればいいのではないか。

そんな『National Lampoon: Drunk Stoned Brilliant Dead』に対して『意表をつくアホらしい作戦』はダグ・ケニーがナショナル・ランプーンやSNL、その後に進出した映画にも取り残されてしまったというような立ち位置で描かれている。その意味では寂しいドラマになるのだが、最初からマーティン・マル演じる年寄りヴァージョンのダグ・ケニーが出てくるあたりはユーモアを感じる。

以下が2本の予告編。

A Futile and Stupid Gesture | Official Trailer [HD] | Netflix

2分過ぎで俳優は似てないからと言い訳をしているがここで出てくる人物を2名以上知っていれば見る価値があるのではないか(まあジョン・ベルーシとビル・マーレイだろうけど)。

A Futile and Stupid Gesture | The Most Influential Comedy Writer in Modern History | Netflix

こちらは一見『National Lampoon: Drunk Stoned Brilliant Dead』のようにナショナル・ランプーンの影響を誇示するような内容になっているが、アシュトン・カッチャーや『ストレンジャー・シングス 未知の世界』など、それも入れちゃうの?と思わせるのがポイントで、予告編とは逆に本編はそんな感じじゃないよ~というアピールでもある。監督は『ウェット・ホット・アメリカン・サマー』のデヴィッド・ウェイン。

本編、亡くした兄弟の話が出てくるのはアメリカ映画の伝統に乗っ取っただけの話なのでこれが事実と違っても構わない。むしろ都会生まれではないことが重要だ。ハーバード大学出会い将来のパートナーになるヘンリー・ベアードがニューヨーク生まれなのとは好対照だ。

ハーバードでの友愛会描写はとうぜんランプーンが生み出す学園ドラマの元になる。やがてハーバード内の専門誌ハーバード・ランプーンを発展させる形でナショナル・ランプーンを立ち上げて成功する。ハチャメチャすぎる行動にも驚くがマイケル・オドノグヒューなどはダグよりも危ない人間にも驚かされる。

ここでそんな大学生気分が抜けない雑誌が売れるのか不思議に思う。しかしこれは成功したものについての物語だからそこを追求してみても意味はないし、学生が立ち上げて成功したものなら日本にも『ぴあ』や『ロッキング・オン』がある。成功の秘密としてはイラストレーターの交代しか出てこないが、いい編集者やライターがいたのだろう。そのへんのセンスは卒業記念アルバム・パロディに伺える。これはいわゆるスクール・カーストの下地になる。

やがてラジオに進出するにあたってコメディアンとの縁ができて音楽パロディもある。日本人はこのへんから入ると分かりやすいかと思う。


そしてSNLの話となると、ダグにとっては辛くなるが、『アニマル・ハウス』のヒットで盛り返す。ヒット理由を「権力と階級、存在しなかった過去への郷愁」と分析するが、学園ドラマのキーポイントはそれに加えて現代性をどう組み込むかだろう。ダグが2作目の『ボールズ・ボールズ』で早くもケチがついてしまい映画界で活躍できなかったのは残念だ。インターネットのような新しいおもちゃがあればまた別の人生もあっただろう。



このへんでエミー・ロッサム演じる新恋人キャサリンが煮詰まったダグを救い出し、ハリウッドからハワイに連れ出す役割を果たす。しかし『ソーシャル・ネットワーク』でもそうだったが西海岸に行くと堕落すると思うアメリカ人(非西海岸住民)がいかに多いことか!じっさい白い粉の量は増える。



主演はSNL組のウィル・フォーテ、『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』を見れば分かるように黙っていればいい男、27歳には見えないとの突っ込みが入るが前髪の怪しい感じをよく出している、何を考えているか分からない設定なので感情移入するのは難しいかもしれないが、キレそうでキレない状態をよくキープしていたと思う。

他のメンツはコメディ俳優を中心に監督の盟友、ネットフリックスに出ている人、SNL組と付き合っている人、演じた人と同じ番組に出ていた人など、知りたかったらIMDBというページがある。予告にも引用をされた部分を見れば分かるようにもあまり似せようとしていない(体形で分かるジョン・ベルーシにメガネで分かるハロルド・ライミスは得だ)のも単なる伝記映画とは一味に違うところ。
http://www.imdb.com/title/tt5566790/
そしてある種外様として参加したのがドーナル・グリーソンはもう一人のナショナル・ランプーンの共同設立者であるヘンリー・ベアードを演じる。髪を黒くし、パイプやセーターで決めた姿はこの中では一番得していると言えそうだ。

おっぱいに関してはポロリならあるよという70,80年代風味。ドラッグ描写はたくさんあるもののそれほど強烈ではない。
前半はヘンリー・ベアードと後半はチェビー・チェイスとのブロマンスとしても楽しめる。
エミー・ロッサムが演じたキャサリンはその後、ジェームス・テイラーと結婚する。どのJTかというと頭のあたりが寂しいJTだ(レミングスでクリストファー・ゲストがネタにしていた)。
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エミー・ロッサム出演ネットフリックス作品『意表をつくアホらしい作戦/A Futile and Stupid Gesture』予告
2017 / 12 / 22 ( Fri )
エミー・ロッサム出演ネットフリックス作品『意表をつくアホらしい作戦/A Futile and Stupid Gesture』予告登場。

コメディ雑誌「ナショナル・ランプーン誌」共同設立者ダグ・ケニーとヘンリー・ベアードの伝記映画
『意表をつくアホらしい作戦/A Futile and Stupid Gesture』予告
一筋縄ではいかない様子が予告からもうかがえます。エミーの役はダグ・ケニーの恋人
https://youtu.be/33dztfqRu_k




https://www.netflix.com/jp/title/80107084
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エミー・ロッサム出演作品『A Futile and Stupid Gesture』サンダンス映画祭でプレミア上映
2017 / 11 / 30 ( Thu )
エミー・ロッサム出演作品『A Futile and Stupid Gesture』サンダンス映画祭でプレミア上映
https://www.sundance.org/blogs/news/2018-sundance-film-festival--feature-films-announced

まあプレミアといってもネットフリックスなので劇場公開はなく配信だと思うのですが
内容はナショナル・ランプーンについてです。たぶん『サタデー・ナイト・ライブ』や『アニマル・ハウス』周りの話がメーンになると思われます。
このインフォメーションを受けてネットフリックス内のページをチェックしたところnot foundになっていますが、いずれ復活するでしょう。
そう思っているとIMDBに写真がありました
http://www.imdb.com/title/tt5566790/mediaviewer/rm3201851136
IMDBの作品ページだとなぜかエミーがトップに来ていますがこのウィル・フォーテとドーナル・グリーソンが主役です。
エミーが演じたのはウィル・フォーテが演じたダグラス・ケニーの恋人キャサリン・ウォーカー
この後にジェームス・テイラーと結婚します(つまりカーリー・サイモンの次の嫁)。

本物と俳優の比較
http://splitsider.com/2016/04/a-photo-guide-to-the-insane-cast-of-netflixs-national-lampoon-movie/
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エミー・ロッサム、ナショナル・ランプーンの共同創立者ダグラス・ケニーの伝記映画に出演
2016 / 04 / 14 ( Thu )
ナショナル・ランプーンの共同創立者ダグラス・ケニーの伝記映画に友人のキャサリン・ウォーカー役で出演
Emmy Rossum Joins Netflix’s National Lampoon Movie
http://variety.com/2016/film/news/national-lampoon-movie-netflix-emmy-rossum-1201752618/

ナショナル・ランプーンといえば『アニマル・ハウス』『ホリデーロード4000キロ』といった映画の枕詞として知っているのがせいぜいだと思うのですが(最新のは『お!バカんす家族』)、もともとは雑誌からスタートしてラジオや映画といった様々なに進出ししています。様々な人材を輩出しているわけです。例えばアメリカコメディの象徴として『サタデー・ナイト・ライブ』の名前を挙げるわけですが、それらを支えたのはこしたコメディ集団たちだったのでしょう。この映画の主役のウィル・フォーテも『サタデー・ナイト・ライブ』組です。

A Futile & Stupid Gesture
http://www.imdb.com/title/tt5566790/

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