エミー・ファン!ブログ2008年6月の告知
2008 / 06 / 30 ( Mon )
エミー・ロッサムの情報

6/20 3.1 Phillip Lim Los Angeles Store Opening /LA
6/19 the third annual Cartier Loveday celebration /LA

6/3 WOWOW 深夜2:29-4:00 ポセイドン

【DVD】2008/07/09発売「ミスティック・リバー <期間限定生産>」税込\1,500

「エル・オンライン」より『セックス・アンド・ザ・シティ』の5月27日NYでプレミア
23 : 00 : 46 | 告知・ニュース・日記・最新情報 | page top
『理由なき反抗』を2008年に観てみると
2008 / 06 / 30 ( Mon )
エミー・ロッサム新作映画『Dare』の脚本家があげた映画の中で日本盤DVDが出ていないのが『ヘザース』、当然アメリカでは出ているが、今度20周年記念盤として出る。そのジャケットにはヘザースがあって、この映画あるというのが3本ある。

『ハード・キャンディ』(原題はJAWBREAKERでローズ・マッゴーワン出演映画、ちなみにエレン・ペイジ出演映画は『ハード キャンディ』)
『ミーン・ガールズ』(リンジー・ローハンとレイチェル・マクアダムス出演映画、そしてアナ・ガステヤーは『Dare』にも出演)
『JUNO/ジュノ』(エレン・ペイジ主演作)
輸入盤を見られる環境にないので買うことはない。

そして一番手頃に借りられた『理由なき反抗』の感想。

現代の視点で『理由なき反抗』を見ると、どうもプラトー(サル・ミネオ)のジム(ジェームズ・ディーン)への視線やジムのジャケットの扱いが怪しい。調べたらそれは同性愛感情という見方がされていた(『セルロイド・クローゼット 』というドキュメンタリーで言及されているようだ)。もちろんそれを前面に出すことはないのでプラトーはジムのことを兄や父親のように慕うという設定になっている。しかしこの二人に加えてジュディ(ナタリー・ウッド)と一緒にいる空き家でのシーンを特典映像の別バージョンで見ると二人の関係はさらに怪しく思える。さらにはこの映画の別エンディングにあるプラネタリウムのドームが締まる様はそれこそクローゼットに秘密がしまわれるかのようだ。

一般的にこの映画がジェームズ・ディーン主演の青春映画になっているのはジムと不良グループ(若き日のデニス・ホッパーがいる)とのナイフ・バトルやチキン・レースが有名だからだが、実はそれ自体が主題にはなっていない。3人の青年と親との微妙な関係が彼等に悪影響を与えていることこそが主題だ。オープニングで復活祭の晩に警察にいる3人、ここでそれぞれの親子関係が手短に説明されている。家庭では母親の方が強く父親にしっかりしてほしいジム、父親との関係がうまく行っていなくて家にいたくなくなったジュディ、父親とは別居し母親は外出しがちで寂しさを紛らわすために子犬を撃っていたプラトー、と言った具合だ。警察官のレイは父性の象徴で、映画の最後で彼らを説得しようとする。結果的にはそれが失敗し、彼らは親との関係をまた築きなおすのである。

プラトーは中盤で銃を持ち出す。もちろん彼は用心のために銃を持っている。不良と対峙する力すらない彼にとってはそれを持つことによって彼らと対等になろうとするのだが、それが悲劇を引き起こすことは容易に想像できる。彼が不良にではなくジュディに銃を向けたら悲劇性が増して、よりドラマチックになったと思うのだがどうだろう。あと警察の対応も大げさすぎる気もする。

短編の『Dare』はベンがジョニーを見る視線はプラトーがジムを見るそれとよく似ている。最後の舞台がプールなのはオマージュ?いや空のプールではないのでそれは違うだろう。
22 : 30 : 29 | Dare | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
HP修正
2008 / 06 / 30 ( Mon )
2008/07/09発売「ミスティック・リバー <期間限定生産>」情報追加

エミー・ロッサムのお気に入りにダイドとシガー・ロスを追加。このコーナーは次にデヴィッド・グレイを取り上げる予定。そして最後をダミアン・ライスかエリオット・スミスにするかで思案中。個人的にはデヴィッド・グレイよりダミアン・ライスが好きだったりして。
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Emmy Rossum's Favorite Songs vol.8 Sigur Ros
2008 / 06 / 24 ( Tue )
エミー・ロッサムのお気に入り第8回「シガー・ロス」

Sigur Ros ()
『()』(2002)

アイスランドで最もよく知られたバンドとなったシガー・ロスは1994年に首都レイキャヴィクで、ヨンシー・バーギッソン(ボーカル、ギター)、ゲオルグ・ホルム(ベース)、アガースト(ドラム)で結成。バンド名は勝利の薔薇の意味でヨンシーの妹の名前から取られた。アルバム・デビューは『ヴォン/Von』(1997)、翌年の1998年にはリミックス・アルバムの『リサイクル・ボトル/Von Brigoi (Recycle Bin) 』を発表。新たにキャータン・スヴィーンソン(キーボード)をメンバーに迎えて作られた『アゲイティス・ビリュン/Agaetis Byrjun』(1999)が国外でも評判となり日本でビューも果たした。この頃にはキャメロン・クロウ監督『バニラ・スカイ』に楽曲を提供するなど幅広い活躍を見せる。ドラマーがオーリー・レイソンに交代して発表された『()』(2002)は国際的にもさらに高い評価を受けた。その後『Takk...』(2005)、未発表曲とアコースティック・ヴァージョンからなる2枚組『クヴァルフ / ヘイム~ 消えた都/Hvarf/Heim』(2007)を経て、今年2008年には新作『残響/Med Sud I Eyrum Vid Spilum Endalaust』を発表。

多くの映画にも使用される彼らの音楽はとても想像力をかき立てるものである。デビュー・アルバム『ヴォン』の1曲目などはホラー映画のBGMを思わせる、少しもったいぶった感じもするが不安を煽るような音が鳴り、さらにそこにそこにノイズが絡むといった具合だ。しかし典型的なシガー・ロスと言ったら2曲目のような曲だろう。リズムはあまり強調されず、ゆったりとした音像にギターや他の楽器の音が重なる。それをアンビエントと読んでも差し支えない。その一方でベースが一定のリズムを刻み、他の楽器がそれに絡む「オルセン・オルセン」(『アゲイティス・ビリュン』)のような曲や「ヌイ・バッテリー」(『アゲイティス・ビリュン』)のようにややロックっぽい混沌とした曲もある。またクラシカルなアレンジを取り入れた一連の曲(「オルセン・オルセン」の中間部などは曇り空から急に光が差すような風景を連想させる)も特徴の一つにあげておきたい。さらに「ホッピポッラ」(『Takk… 』)などは、クラシカルとも少し違った高揚感を持つ曲である。

なお、ヨンシーがチェロの弓を使って得られるサウンドも特徴の一つで、上に挙げた様々な音がこれによって奏でられているが、文中では「この曲のこの部分」とは指定していない。

* エミー・ロッサムがコンサートを見たときのブログ
22 : 30 : 24 | デビュー・アルバム『Inside Out』 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
Emmy Rossum、次のアルバム準備中?
2008 / 06 / 24 ( Tue )
カルティエ「LOVEDAY」に関連してカルティエのサイトにエミー・ロッサムの紹介があります。
http://www.cartier.com/
LOVE→LOVE DAY→Emmy Rossum
She is currently working on her follow up album.
とあります。今の状況では可能性は低いように思うのですが、どうでしょう。
00 : 00 : 58 | 告知・ニュース・日記・最新情報 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
HP修正、『Dare』Emmy Rossumの役名判明
2008 / 06 / 15 ( Sun )
HPのバイオ等の修正、リンク切れを整理。
くるくるウィジェットを『Inside Out』のコーナーにも入れてみました。

『Dare』、エミー・ロッサムの役名、IMDbよりAlexa(アレクサ)。
23 : 00 : 11 | 告知・ニュース・日記・最新情報 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
『奇跡のシンフォニー』試写会
2008 / 06 / 15 ( Sun )
奇跡のシンフォニー/August Rush
2008/06/21公開 公式:http://www.kiseki-symphony.com/
奇跡のシンフォニー
DVD 2008/10/22発売

映画なんて所詮はフィクションなのである程度のご都合主義も許せます。転校初日に異性と運命的な出会いをすることに疑問を持ってはいけません。この映画はいい意味でも悪い意味でも作り物っぽい映画です。「ロック・ミュージシャンとチェリストが運命の出会いをして結ばれるも、親の反対で引き裂かれ、妊娠中の彼女は事故に遭い流産してしまう。と思ったら二人の子供は生きていて養護施設で暮らし、まだ見ぬ両親が迎えに来てくれることを信じていた」と言う内容で、演じるジョナサン・リース=マイヤーズとケリー・ラッセルは文字通り美男美女です。まあそれにしてはフレディ・ハイモア君は雰囲気が似ていません(二人は目が印象的)。ハイモアの不幸な役はもういいよと思いながら、やはりはまります。彼はいわゆる絶対音感の持ち主のようで街の雑音も音符で聞こえます。音楽の天才なのでギターもすぐに弾けます(ハイ、ここまではOK)。これを何の不思議に思わなければ、ピアノもすぐに弾きこなし、音符もコードも少しの勉強で理解でき、ジュリアード音楽院に入学して、トップの成績を収めて年度を代表する曲も作曲することも受け入れられるはずです。いやー、よく出来た話ですね(音楽院に入学した辺りで身元が分かりそうなものだと思います)。

監督はジム・シェリダンの娘のカーステン・シェリダン、自らの少女時代を題材にした父の映画『イン・アメリカ/三つの小さな願いごと』では父ともに脚本も担当。美男美女が出会う場面で流れるのはヴァン・モリソンの「ムーンダンス」(最後の「オーガスト・ラプソディー」はこの曲の旋律が入っているので盗作で訴えられたら絶対に負けます)、演じているのがジョナサン・リース=マイヤーズなのでバンドマンはかなりの確率でアイリッシュ。だとしてもアイルランド人の描き方としては"正しいことをしても報われない"という、それこそ『ザ・コミットメンツ』的でやや古く感じます。IMDbのGenreの項に直接関係のないチャールズ・ディケンズがありますが、ロビン・ウィリアムズはまさにその世界の人(なので、現代人としては違和感があり)。そういえばオープニングの施設の様子もディケンズ的でした。毎度お馴染みどんな映画にも出ますのテレンス・ハワードはここでは可も不可もなし。

アカデミー賞にノミネートされた「レイズ・イット・アップ」は悪い曲ではないですが、本筋とはあまり関係ありません。その後に出てくるパイプオルガンはやはりいいですね、豊洲のららぽーとにあるのでまた聞きたくなりました。ということで出来すぎた話なのでそれが気になる人はだめだと思います。オープニングの別々の演奏場面、エンディングで二人が運命に引き寄せられる場面はまあまあ。


『ムーンダンス』ヴァン・モリソン

テーマ:☆試写会☆ - ジャンル:映画

17 : 30 : 57 | 試写会 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top
Emmy Rossum新作映画『Dare』撮影終了
2008 / 06 / 09 ( Mon )
フィラデルフィア地元ニュース・サイトより
Stars here on a 'dare'
http://www.philly.com/philly/entertainment/19637659.html
水曜日(6/4)に撮影終了。来年の映画祭に出品→配給決定→公開と早く決まればいいですね。

監督脚本家があげた映画
Rebel Without a Cause, Heathers, Election and The Breakfast Club.
『理由なき反抗/Rebel Without a Cause』(これはまた古い映画ですね)
『ヘザース/ベロニカの熱い日/Heathers』(クリスチャン・スレイターとウィノナ・ライダー!)
『ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ!/Election』(こんな邦題ですがアレクサンダー・ペインの脚本と嫌味たっぷりのリース・ウィザースプーンが最高)
『ブレックファスト・クラブ/The Breakfast Club』(80年代の青春映画)
このラインナップを見ると銃が登場しそうですが、全体としてはシリアス一辺倒ではない気がします。

またこの記事からするとエミー・ロッサム, Zach Gilford, Ashley Springerの順番で優等生、不良、はぐれ者だと思います。一方大人たちの配役はアラン・カミング(そこそこ知られている俳優)、サンドラ・バーンハード(精神科医)、アナ・ガステヤー(母親)となっています。
22 : 30 : 35 | Dare | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
Emmy Rossum新作映画『Dare』続報
2008 / 06 / 07 ( Sat )
エミー・ロッサム新作映画『Dare』の続報です。

http://www.playbill.com/news/article/118376.html
a group of high-school seniors: the good girl, the bad boy and the outsider
エミーはthe good girl?

http://www.hollywoodreporter.com/hr/content_display/news/e3i7e868997eb1bc7b4cfe84b9358e64baf
Zach Gilfordがthe bad boyだそうです。となるとthe outsiderは誰でしょう?

(追記)IMDb
http://us.imdb.com/title/tt1241316/

オリジナルのショート・フィルムはこちらにあります。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
続きを読む
00 : 30 : 03 | Dare | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
『●REC/レック』を試写会で観賞
2008 / 06 / 07 ( Sat )
●REC/レック/[REC]
2008/06/14公開 公式:http://www.recmovie.jp/
REC/レック スペシャル・エディション
DVD 2008/11/28発売
この『レック』は一言で言えば前半がパニックで後半がホラーのスペイン版ゾンビ・クローバーフィールド映画です。つまり映像は手持ちカメラによるポイント・オブ・ビュー(主観撮影)ですが、こちらは女性リポーターとカメラマンという設定なのでカメラワークはうまいです。それでも人によっては気分が悪くなるかもしれません。

舞台はバルセロナ、ローカルTV局の女性レポーター、アンヘラは密着番組『眠らぬ街』のためにカメラマンのパブロとともに深夜の消防士を取材のために消防署を訪れます。やがてあるアパートから老婆が暴れていると言う通報があり、二人は同行取材を始めます。リポーターという設定なのでこの導入部分に不自然さがありません。そしてこのアパートで事件に巻き込まれます。

そしてそこで襲い掛かる老婆に、襲われた人々、落ちてくる死体、アパートの封鎖といった次々と起こる出来事がテンポ良く描かれます。主観撮影という設定が生きてくるのはある部屋を覗き見する場面、そのままでは見えないのでカメラを通してしか見えるわけです。しかもそれでもチラリとしか見えないので話の展開に予想がついてもドキドキします。ここまで来ると謎はなんとなく分かり、これから先はこのアパートから抜け出すために逃げますが、もちろん彼等は迫ってきます。

ここからの逃亡劇は定番なので目新しいものはありませんが、感染者に対する容赦ない攻撃はもちろんあります。また電源が落ちてカメラの照明が必要になる場面はやはり怖いですし、暗視モードで見る光景も不気味に決まっています。こうした文字通りカメラに映らない部分ではカメラに映っている部分よりひどいことが起こっているのかもしれないと思わせるのがこの映画のいいところです。少し残念なのは最終盤に来て説明が増えることです。それによってテンポが悪くなるので、この点では『クローバーフィールド』の方がうまいと思いました。ここでエクソシスト出てくるのがスペインらしいのかもしれません。この映画はゾンビ映画にジャンル分けされると思いますが、あくまでも狂犬病に近い未知の病原菌に感染しているという設定のようです。その菌が宿主から栄養を吸い取り、宿主が死にそうになったのを感じると次の宿主を確保するために最後の力を出させるというのが、ゾンビを科学的にこじつけたものでしょうか。漫画『MASTERキートン』にそんなエピソードがあった気がしますが手元にないので確認できません。

テーマ:☆試写会☆ - ジャンル:映画

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Emmy Rossum新作映画『Dare』キャスティング他
2008 / 06 / 04 ( Wed )
エミー・ロッサム新作映画『Dare』に関しては先日サンドラ・バーンハードの情報が出ましたが、
それ以来の情報です。
http://www.variety.com/article/VR1117986806.html
3人の学生による物語なのでエミー・ロッサム以外とAshley Springer、Tricia Maraで3人だと思います。
Alan Cumming、Sandra Bernhardt、Cady Huffman、Ana Gasteyerは教師か親でしょうか。

監督のAdam Salky、脚本のDavid Brindが作った短編が基になっていますが
http://www.imdb.com/title/tt0450256/
これ同性愛物なんですね。長編も同様の題材かは知りませんが、なんらかの形では残りそうです。
23 : 24 : 08 | Dare | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
Emmy Rossum's Favorite Songs vol.7 Dido
2008 / 06 / 02 ( Mon )
エミー・ロッサムのお気に入り第7回「ダイド」

ライフ・フォー・レント_ダイド
『 Life for Rent/ライフ・フォー・レント』(2003)

ダイド、この歌手が発表したソロ・アルバムが2枚ということを考えればそのキャリアの紹介はわりと簡単だ。本名ダイド・アームストロングは1971年12月25日ロンドン生まれ。兄であるロロが在籍するグループ、フェイスレスのアルバムに参加。その後1999年にアルバム『ノー・エンジェル』でソロ・デビュー。ドラマ『ロズウェル』に使われた「ヒア・ウィズ・ミー」とエムネムの「スタン」にサンプリングされた「サンキュー」、この2曲が話題となってアルバムは大ヒット。続く『ライフ・フォー・レント』もヒット。ということになる。そして彼女の音を表現するときに言われるのはその湿った、憂いをひめた声。こんな感じである。確かに彼女の声は独特で魅力的だが、サウンドはトリップ・ホップというほどには尖ったものではない。実は彼女には正式なソロ・デビュー前に作ったデモ・テープがあって『ノー・エンジェル』のボーナス・トラック3曲はそこからの楽曲らしい。ここではアルバム本編よりはやや尖った、陰鬱な音を聞くことが出来るが、ソロ・シンガーの作品としてはややインパクトに欠ける。逆に言えばファーストの音作りはそうしたサウンドの色を残しながらも、もっとポピュラー寄りな音を作り出したことを評価すべきだろう。

ダイドの特徴の一つである途中で声をひっくり返す歌唱法は、シネイド・オコナーやザ・クランベリーズのドロレス・オリオーダンに似ているが、そのときの声が濁らずにきれいであると言う点ではサラ・マクラクランに近い。サラは声が裏返ってもきれいに高い音が出るが、ダイドの場合は元々きれいな声ではなく(だからハイ・トーンと表現されることには違和感がある)、ひっくり返ったときに声の湿り気が増す。そこに細かな感情表現や微妙なニュアンスが込められて、多くの人にインパクトを与えることになる。

『ノー・エンジェル』は「ヒア・ウィズ・ミー」、「ドント・シンク・オブ・ミー」などのストリングスをうまく使ってダイドの声を際立たせる曲で始まる。前者はサビでのひっくり返る彼女の声が、後者はサビの裏で鳴るストリングスとダイドの力強い歌が見事だ。そしてこうしたダイドの声に負けないくらいに靄がかかったような音像はエミー・ロッサムが自らのアルバムを評したアンビエント・ポップに近い。この後にシンプルにギターが刻まれる曲が数曲続いた後に実兄ロロがプロデュースをしたビートが印象的な曲が登場する。「サンキュー」は歌に注目が集まりがちだがパーカッションの音がいい感じで鳴り、ビートが耳に残る曲である。他にはダブ的な音処理の「オネストリー OK」、メランコリーな「スライド」とここはロロのアイディアが出たと思われるやや尖ったが音が続き、本編のラストはまたシンプルな曲調で締められる。

2003年に発表した『ライフ・フォー・レント』は「ドント・シンク・オブ・ミー」を踏襲したような曲調で、サビに胸が締め付けられる「ホワイト・フラッグ」から始まり、前作と似た傾向の曲も多いがアコースティック・ギターをうまく使ったフォーク的な発想で作られた曲が目立つ。「ライフ・フォー・レント」、「メリーズ・イン・インディア」が代表的で「ディス・ランド・イズ・マイン」などはダイドの明るい曲としてはベストだろう。その他の曲もアレンジを素直にすればフォーク・ロックになりそうな曲が多い。フォーク的なイントロではないものの「シー・ザ・サン」や「ドント・リーヴ・ホーム」(これまたサビへの展開がとバックのストリングスが素晴らしい)がそうだ。

さらには前作の暗めな部分を受け継いだ「ストーンド」、「シー・ユー・ホエン・ユーアー・40」といった曲もあるが、そうした前作からの流れを一つの曲に詰め込んだような曲もある。アコースティック・ギター、パーカッション、ストリングス、ループ音が重なり合う「フー・メイクス・ユー・フィール」、「サンド・イン・マイ・シューズ」、「ドゥ・ユー・ハヴ・ア・リトル・タイム」等がこのアルバムの新機軸となっている。

ともあれダイドの一番の魅力がその不思議な声にあることには間違いない。2008年にはサード・アルバムが発売される予定。
00 : 00 : 32 | デビュー・アルバム『Inside Out』 | トラックバック(1) | コメント(0) | page top
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