『エクリプス/トワイライト・サーガ』試写会。 『エクスペンダブルズ』と比べると監督の持ち味の出し方が悪いのが惜しい
2010 / 10 / 30 ( Sat )
エクリプス/トワイライト・サーガ / Eclipse
2010/11/06公開 公式HP:http://www.the-twilight-saga.jp/eclipse/
エクリプス/トワイライト・サーガ スタンダード・エディション [DVD]
DVD:2011/03/18発売
1作目 2作目

『トワイライト』シリーズといえば1作目の監督が「この人にかかればマリア様も悩める若者」のキャサリン・ハードウィック、予算の関係で一部の映像がチープでしたが、彼女の個性がよく出ていたと思います。監督は2作目でクリス・ワイツに交代して、とくに監督の思い入れを感じられずに中途半端な作品になってしまいました。開き直ってヒロインが男二人に囲まれて「私のためにケンカしないで!」というギャグ路線に行くというのは新機軸でした。

この3作目の監督はデヴィッド・スレイド、『ハード キャンディ』と『30デイズ・ナイト』という注目すべき作品を撮ってきた人です。オープニングでは吸血鬼が新たな吸血鬼を増やすという場面があり(吸血鬼になったばかりが強いという設定、字幕ではたしか新生者だったと思います)、ここはストレートなホラー表現になっていています。また後半にある吸血シーンはゾンビのようであり、この二つに関しては監督の個性を感じるのですがそれ以外はふつうです。ただ他2作と比べると監督の演出力は上に感じられるのですんなりと見ることができます。しかしそうなるとお花畑シーンに代表されるような原作小説や脚本が持っていた甘ったるさや内容の薄さが露呈してしまいます。キャサリン・ハードウィック監督が原作から自分の興味がある部分を抽出し再構成したのと比べると、デヴィッド・スレイドは優れたの演出力を持ちながら映画の核になるものを設定せずに撮ってしまったようです。登場人物たちが何を恐れているのかがもうひとつ伝って来ません、ヒロインを利用して敵を誘き寄せるのか守るのかも分かりづらくなっています。

ブライス・ダラス・ハワードに変わった敵役は、新生者たちを密かに操ろうとするのですが、その分出番が少ないので可も不可もなし。アカデミー賞ノミネート女優になったアナ・ケンドリックは俳優として見ると出番は少ないのですが、役柄の卒業生としてはおいしい役回りになっています。新生者に見かけた顔がいると思ったらジョデル・フェルランドでした。デヴィッド・スレイドがブレット・ラトナーのように「パート3」監督にならないように祈ります。

テーマ:☆試写会☆ - ジャンル:映画

22 : 30 : 39 | 試写会 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
レイトン・ミースター出演映画『遠距離恋愛 彼女の決断』出番は最初の数分
2010 / 10 / 27 ( Wed )
遠距離恋愛 彼女の決断 / Going the Distance
http://wwws.warnerbros.co.jp/goingthedistance/
遠距離恋愛 彼女の決断 Blu-ray&DVDセット(初回限定生産)
DVD:2011/02/02発売

この映画はなんといきなりレイトン・ミースターとジャスティン・ロングのラヴ・シーンからはじまる。というよりレイトンの出番はここだけなのだ。レイトンがジャスティンをふって物語が動き出す。もちろん『ゴシップガール』のブレアとはかなり違うが、プレゼントに対する考え方などはどこかブレアの影が見える。ロングの自宅は『ゴシップガール』でいえばダンが住んでいそうな建物なのも皮肉が利いていて良い。また中盤まで見ているとあの壁の向こうにはあの人がいたのかと妄想してしまう。

ドリュー・バリモアの新作は毎度おなじみのロマコメ、こちらは製作には係わらず俳優として参加している。今回はここが問題かもしれない。監督はドキュメンタリー監督として活躍してきたナネット・バースタイン。この人の『アメリカン・ティーン』は地方の高校生を追ったドキュメンタリー。登場人物は面白かったものの、過剰な演出に気になった作品でもあった。

今回のドリュー・バリモアは30過ぎの大学生で、今はニューヨークの新聞社にインターンとして来ているエリン。そのニューヨークで恋に落ちる。その相手ギャレットを演じるのはジャスティン・ロング。ドリュー製作のアンサンブル・ロマコメ『そんな彼なら捨てちゃえば?』では有名キャストを差し置いてジニファー・グッドウィンと中心的な役割を演じていたが、ドリューとは実生活でついたり離れたりしている(た)人だ。

監督の狙いはロマコメにリアリティを持ち込むことだろう。それを考慮したのか脚本家は男だ。下ネタやタランティーノ風な本編と関係ない台詞を散りばめるが、うまく機能していない。さらに問題なのはギャレットが住む家だろう。レコード会社に勤めているという空気は出ていないし、同居人の存在も話を面白くするだけの存在でしかない。あんな同居人がいるならギャレットのキャラクターももっと違うものになっているはずだ。つまりは主人公二人の周りの人物がよく描けていない。サンフランシスコに住むエリンの姉コリーンは潔癖症。クリスティナ・アップルゲイトの演技は面白いが広がりがないのが残念だ。

ロマコメの定石といえば二人の間の障害、本作では距離なわけだがこれが大きな壁として機能していない。それにジャスティン・ロングがレコード会社の人間に見えないのも辛い。下ネタは男同士の会話だけでなく、カップル間にもあるが、ドリュー・バリモアとジャスティン・ロングの相性の良さか、いやらしくないのは救いとなっている。

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今頃になってジェニー・ロバートソン『スコティッシュ・バラッドの真髄』を聞く
2010 / 10 / 27 ( Wed )
『スコティッシュ・バラッドの真髄』ジェニー・ロバートソン
The Great Scots Traditional Ballad Singer: Jeannie Robertson
『スコティッシュ・バラッドの真髄』ジェニー・ロバートソン

ある音楽ジャンルの大物、それが前の時代の伝説的人物でも音を聞いたことはなくても、名前だけならかなり早い段階から知るものだ。ところがこのスコットランドのフォーク・シンガーのジェニー・ロバートソン(ジーニー・ロバートソン)のことはこの日本盤CDが出るまで名前を知らなかった。

そんなこともあってか、CDが出たときには買うまでには至らなかった。しかし今年dを買い、彼が伝統歌を学んだ相手としてジェニー・ロバートソンの名前が3曲(「Clyde's water」「My son David」「The battle of Harlaw」)にあったので興味を持った。ただ、そのときに発売元のライス・レコードのHPをチェックしたら彼女のCDは取り扱っていなかった。

実はこのCDにはいくつかの認識ミスがあった。ライス・レコードが英フォークのトピック・レコードと契約して初めて出したのがこの作品だと聞いていたので、日本プレスだと思っていたのだ。実際にはトピックがOSSIANにライセンスを貸す形でCDを出していたのだ。輸入盤もそれに解説を付けた日本盤も入手困難な状態だったのだが、偶然レコード店で見つけた。

CDは8曲入りで30分足らずの内容。もちろん全曲無伴奏による歌唱で、イアン・マッコールが参照した3曲は残念ながら入っていない(調べたところアラン・ロマックス録音のCDには2曲収録されていた)。ロバートソン家はトラヴェラーの一族だそうだ。そうした前情報からは荒々しい、塩っ辛い声を予想していたが、ふつうに聞いてもきれいな声といって差し支えないだろう。男女間の差があるとしてもイアン・マッコールを初めて聞いたときに感じた威厳のある声でもない、包容力のある声と言ったらいいだろうか、有名曲である「若いジプシーさん」だけが目立つことがない内容になっている。

以下気になった曲について
「何たる声」淡々とした歌い方から滲み出る歌力、節回しが大げさになることもない。
「マクミモンの悲しみ」切々と歌われる曲、ドラマチックとまでは行かないが盛り上がるパートがある曲。
「アルディバックのロイの妻」これが一番きれいな歌い方なので取っ付きやすいはず。
「ロード・ラヴォット」朗々としているというならこの曲だろう。

1 決してノーと言わない小さな可愛いメイド(THE BONNY WEE LASSIE WHO NEVER SAID NO)
2 何たる声(WHAT A VOICE)
3 私のプレードはどこかへ(MY PLAIDIE'S AWA')
4 若いジプシーさん(THE GYPSY LADDIES)
5 私が16歳にしかすぎなかった時(WHEN I WAS NO BUT SWEET SIXTEEN)
6 マクミモンの悲しみ(MACCRIMMON'S LAMENT)
7 アルディバックのロイの妻(ROY'S WIFE OF ALDIVALLOCH)
8 ロード・ラヴォット(LORD LOVAT)
20 : 30 : 21 | 音楽 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
エミー・ファン!ブログ2010年10月の告知と情報
2010 / 10 / 25 ( Mon )
エミー・ロッサムの情報
『Shameless』(2~6)撮影中

10/27 『ラブ・アクシデント』 OPL-37465 1480円

10/2 9:00~11:45 ムービープラスHD 「オペラ座の怪人」
10/07 23:00~01:45 ムービープラスHD 「オペラ座の怪人」
10/10 11:45~14:30 ムービープラスHD 「オペラ座の怪人」
10/12 13:30~16:15 ムービープラスHD 「オペラ座の怪人」
10/22 21:00~23:45 ムービープラスHD 「オペラ座の怪人」
10/26 10:45~13:30 ムービープラスHD 「オペラ座の怪人」

シネマ・イクスピアリで「オペラ座の怪人」再上映:10/9(土) 16:00~、10/10(日) 21:30~、10/13(水) 10:25~、10/15(金) 18:45~、10/16(土) 13:15~、10/17(日) 21:30~

エミー・ロッサムのニュース
10/22のニュース 『オペラ座の怪人』12月17日金曜ロードショーに登場
00 : 00 : 01 | 告知・ニュース・日記・最新情報 | page top
Emmy Rossum出演映画『オペラ座の怪人』吹き替え版日本テレビ系『金曜ロードショー』で放送
2010 / 10 / 22 ( Fri )
エミー・ロッサム出演映画『オペラ座の怪人』吹き替え版日本テレビ系『金曜ロードショー』で放送
http://www.shiki.gr.jp/navi02/news/011510.html

放送日時:2010年12月17日 21:00~
ファントム 高井 治、クリスティーヌ 沼尾みゆき、ラウル 佐野正幸

この『オペラ座の怪人』日本語吹き替え版公開へ企画がこうした形になったのでしょうか。

四季訳だとWishing You Were Somehow Here Again がやや幼い感じて違和感あり
21 : 30 : 37 | オペラ座の怪人 | トラックバック(1) | コメント(0) | page top
Emmy Rossum出演ドラマShameless Trailer 登場
2010 / 10 / 20 ( Wed )
Shameless Trailer
He's not your typical father, but they're not your typical family. Shameless premieres January 9 at 10PM ET/PT.


0:07- 食卓
0:19- ラブシーン
0:24- Fiona Gallagher
1:30- キスシーンを見られる
1:40- バイト先~食卓~居間
2:12- 普段の生活
2:42- Emmy Rossum

エミー・ロッサム出演ドラマ『Shameless』Showtimeにてアメリカ2010年1月9日から放映

テーマ:★海外ドラマ★ - ジャンル:テレビ・ラジオ

23 : 00 : 55 | 告知・ニュース・日記・最新情報 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
『オペラ座の怪人』をシネマイクスピアリで再見。本当はもう少しいうるさくないはず
2010 / 10 / 16 ( Sat )
『オペラ座の怪人』を再見。
オペラ座の怪人DVD
エミー・ロッサム主演映画『オペラ座の怪人』見てきました。再上映やアンコール上映の定番であった。本作ですが劇場で見るのは久しぶりです。この間にジェラルド・バトラーは『300』でアクション・スターとして定着するかと思ったら、すっかりラブコメの人に、パトリック・ウィルソンは疲れた中年役がはまるようになり(裸多し)、ミニー・ドライヴァーとジェニファー・エリソンは母親になりました。

フィルムは2007年リバイバルの時と同じだともうのですが、前回は場所も悪かったのでそこも考慮しながら見ました。それでもOverture とThe Phantom Of The Opera の低音はきつかったです。あとThink Of Me ではgoodbye~のところが音飛びしていました。傷は少々あり。

この映画でクリスティーヌのハイライトといえばWishing You Were Somehow Here Again ですが、この曲のエミー・ロッサムに涙し、曲が終わった次の瞬間に墓地のしょぼいセットにまた涙します。
00 : 30 : 12 | オペラ座の怪人 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
【World Beat 2010:2010年10月11日日比谷野外音楽堂:スタッフ・ベンダ・ビリリ/Ⅴ・デメ/J・アダムズ&J・カマラ】を見る
2010 / 10 / 16 ( Sat )
【World Beat 2010:2010年10月11日日比谷野外音楽堂
スタッフ・ベンダ・ビリリ/ヴィクター・デメ/ジャスティン・アダムズ&ジュルデー・カマラ】

アフリカから三組が集まったWorld Beat 2010。ドキュメンタリー映画も話題のコンゴ民主共和国のスタッフ・ベンダ・ビリリにブルキナファソのシンガー、ヴィクター・デメとガンビア人一弦フィドルのジュルデー・カマラとイギリス人ギタリスト、ジャスティン・アダムズが参加。この日は前日の旧体育の日に続き、良い天気で夏日だったが、風は涼しく野外で音楽を楽しむのに最適だったといっていい。席は正面からやや寄ったところという一ヶ月前に取ったにしてはまずまずだった。音で気になったのはヴィクター・デメの時のベースが前に出すぎていてコラの音が埋もれていた。J・アダムズ&J・カマラのバスドラもそんな感じだったけどそちらはベース奏者がいないのを補完していたと取れる。スタッフ・ベンダ・ビリリの時は問題なし。

ウソ偽りなし『ウソ偽りなし』
ジャスティン・アダムズ&ジュルデー・カマラ
アコースティック・セットでスタート、やがてジャスティン・アダムズはエレクトリック・ギターに持ち替える。少しガニマタ気味でギターを弾くその姿は思った以上にニュー・ウェーヴ気質を感じさせる。なんというか学術気質のミュージシャンではないようだ。ロックっぽい曲もやるがイク前に終わってしまうようなもどかしさをやや感じた。そうした不満が一掃されたのはショウの終わりに長めのトランスに入るような曲をやったときだった。これが永遠に続いてほしいとおもうギターとフィドルの波、気持ちよくて踊るよりはウトウトさせてもらった。他の楽器も披露してくれたジュルデー・カマラだが、彼の一弦フィドルはさすがに聞き応えがある。あの楽器からあんな色々な音が出るなんて!と思うこと必至、まるで一弦フィドルのジミ・ヘンドリックスのようだ。

ブルキナファソからの黄昏アフロ・ブルース [CD+DVD『ブルキナファソからの黄昏アフロ・ブルース』
ヴィクター・デメ
ブルキナファソの歌手。本人のギター、ギターとベースが兄弟、パーカッションとコラも兄弟という編成。まずはギターを抱えたデメの姿が美しい、写真でしか見たことがないがブラジルのジルベルト・ジルに似ている。ギターを抱えたデメの姿が決まっているということは彼が音楽に囲まれている環境に育ったことの証拠なのだ。途中でギターの人がエレキに持ち替えてブルース風になるのが面白かった。四十代デビューというと色眼鏡で見られそうだがお客を盛り上げるのもうまいし意外に懐が深いようだ。

屈強のコンゴ魂『屈強のコンゴ魂』
スタッフ・ベンダ・ビリリ
ゆったりと始まるかと思ったら、一曲目から観客が立つ。前が立ったらこっちも立たないと車椅子のメンバーもいるので見えない。まあ中心はダンス音楽なのでこれもあり。アイルランド音楽の公演ではパイプやアコーディオンがいると見る位置が悪いと楽器は見えず音だけがするという気持ち悪い体験となることを思い出した。と同時にやっぱり緩やかな曲が好きだと"マルガリータ"を生で聞いて再確認した。そこでの二本のギターの絡みも良かった。中盤は単調な曲が並んでやや飽きてしまった。バックに曲名だけでなく時には歌詞を写す。彼らのメッセージを伝えるには有効な手段だが、それはかっちり決めた曲順だという証拠だ。編成が特異なだけに視覚的な意味も含めて面白いことは面白いのだがこのセットリストはどうなのだろう。もう少し緩やかな曲をうまく配置したらと思う。まあラストは"トンカラ"という必殺曲なので盛り上がる。他の出演者も登場して軽くダンスを披露する。物理的な理由でセッション大会は無理なわけだ。

ビリリのコンゴレーズ・ルンバに独自色を添えている一番若いロジェ自作の一弦ギターのサトンゲ、金属的な音で切り込んできてくる。ジュルデー・カマラが一弦フィドルのジミ・ヘンドリックスなら、ロジェは一弦ギターのデュアン・オールマンというのはどうだろう。映画でも感じたのだが彼は神経質そうだ(ココとの口論は演技?)。引き抜きか独立がありそうな気がする。


次回も見たいと思ったのはジャスティン・アダムズ&ジュルデー・カマラ。音楽的にまとまっていたのはヴィクター・デメ。スタッフ・ベンダ・ビリリが悪かったわけではない。

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ルーファス・ウェインライトのライヴをはじめて見る。2010年10月5日東京:JCBホール
2010 / 10 / 10 ( Sun )
オール・デイズ・アー・ナイツ:ソング・フォー・ルル_CD
オール・デイズ・アー・ナイツ:ソング・フォー・ルル/All Days Are Nights: Songs for Lulu

[ルーファス・ウェインライト2010年10月5日東京 JCBホール]
ルーファス・ウェインライトの存在は知っていたが興味を持ったのは前回来日公演が話題になったころ。その後にオペラ製作のために歌手活動は停止すると聞いていたが、思ったより短いブランクですんだ。ルーファスのことをシンガー・ソングライターというのは楽だ。ただ彼の音楽にはアメリカン・ロック以外の要素、母親(彼女の名前を知ったのはリチャード&リンダ・トンプソンのアルバムだった)からの影響もあるのだろうヨーロッパ的なもの、ロック以前のアメリカ・ポピュラー音楽やクラシック等の影響もある。個人的にはルーファスの場合はそうしたロック以外の要素がうまい具合に出ている部分が面白いと思っている。ただライブを見るまではシンガー・ソングライターと言っても気になる点があり、作曲家ルーファスは歌手ルーファスとっては手強い相手なのではないかと思っていた。つまり作曲家としての幅が歌手としての幅を超えていると感じるのだ。実際のコンサート、特に第一部ではその考えを強くする場面が何度かあったが、ピアノのノリが良くなるとしっくりきた。第二部では選曲の幅もあってそれは気にならなくなってきた。

今回の第一部はルーファス側の要望により歓声や拍手が禁じられていた。インタビュー(『ミュージック・マガジン』10月号『ストレンジ・デイズ』11月号)によるとクラシック・コンサートのスタイルにすることと、ミスったときに笑顔でごまかしてしまう癖を封印して厳しく音楽に向かい合うためと発言していた。音楽は楽しむものだとそれを否定する人もいるだろう。僕の考えはこうだ。観客はルーファスの意向をただ受け入れるだけではなく、いわば彼の共犯者となってその音楽空間を作り上げる。そのためには7時の開演時間までに着席する必要がある。7時という時間は観客全員が入場するということを考えて設定した時間ではないので開演時間後も観客は入ってくる。僕の席はアリーナ(といってもコンサートの性格上椅子が用意されている)の左のほうだったのでその度に光が入って気が散る。それを責める気はないが、ルーファスが衣装をきっちりと決めて服を引きずりながらしずしずとピアノ(そう、このコンサートはピアノ弾き語りなのだ)に向かう中、なんで席を捜す客の足音を聞かなければならないのか?と思ってしまった。当然それは一度や二度ではない。できることなら後ろに立たせたかった。

第一部は新作『オール・デイズ・アー・ナイツ:ソング・フォー・ルル』のピアノ弾き語りとビジュアルによって構成されると聞いていたが、映像は新作ジャケットの目玉が少し動く程度のもので、演奏とシンクロさせるような類のものではないようだ。黒をバックに目玉が動くのは見方によってはかなりグロい。「マーサ」ほか数曲でバックが白になっていた。第一部全体の感想としては重複するが歌手ルーファスにとってはしんどい曲もあった。聞き手としてはそこを補完するようなコーラスや楽器の音が入ったほうが良いと思う。ただルーファス本人がこのピアノ弾き語りというスタイルを経て、自分の得意なもの足りないものが何かであるか掴んだのなら、このチャレンジが無駄なものにはならないはずだ。ニュー・アルバムからの曲でも「ギヴ・ミー・ホワット・アイ・ウォント・アンド・ギヴ・イット・トゥ・ミー・ナウ! 」「ザ・ドリーム 」「ホワット・ウッド・アイ・エヴァー・ドゥ・ウィズ・ア・ローズ?」「ゼブロン」等の美しい瞬間がいくつもあったのも事実なのだ。

第二部のルーファスは衣装を東京で買ったもので揃え、リラックスした様子だ。服も照明も赤を中心としたものとなり、第一部での途中入場組は見えなかったのか(あるいは集中していたのかの)ルーファスの機嫌も良かった。第二部も引き続きピアノ弾き語りで、いわゆるベスト選曲。第一部がクラシックのリサイタルなら第二部は場末のバーといった雰囲気か?全体としては弾き語りで映えるような曲が多く楽しく聞けた。とくに「グレイ・ガーデンズ」「シガレッツ・アンド・チョコレート・ミルク」「リトル・シスター」「ゴーイング・トゥ・ア・タウン」等が聞けて良かった。『ウォント・1&2』の曲がやはりキーになっているようだ。

中盤にサウンドトラックに提供した曲コーナーがあって『ムーラン・ルージュ』からの曲と「ハレルヤ」をやった。そういえば持っていないサントラ曲をiTunesで買ったのだが、その2曲は持っていた。まあその他の曲はやりそうにもない曲なので仕方ない。終盤にはファミリー・コーナー、家族に関する話をして関連曲を歌った。亡くなった母親の曲は「Walking Song」だと家に帰って調べたら分かった。雑誌のインタビューで「Southern Boys」をやるかもと言っていたが両方ともにKate & Anna McGarrigleの78年のセカンド『Dancer With Bruised Knees』からの選曲なのでお気に入りなのだろう。

ピアノの弾き語りといい、変則の二部構成といい初ルーファス・ウェインライトとしてはふさわしくないように感じるがそこは一期一会だ。これがバンドなら代表曲を何度もやるのは飽きたとばかりにアレンジを変えたり、楽器編成を変えたりすることもある。それがそのバンド初体験で二度と見る機会もないとしたら「俺が見たいのはふつうのアレンジのあの曲なんだよ!」と思うだろうが、ソロ歌手は違う。バッキングがどうあれ、最後に残るのが歌であるという意味では不満はない。

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『エクスペンダブルズ』試写会。 『ガフールの伝説』と同様に集団戦の中の個人戦が見もの
2010 / 10 / 03 ( Sun )
エクスペンダブルズ / The Expendables
2010/10/16公開 公式:http://www.expendables.jp/
エクスペンダブルズ [DVD]
DVD:2011/03/09発売

シルヴェスター・スタローンというと筋肉バカと思う人もいるのでしょうが、この主演・監督差新作は映像表現のためにメジャーではなく中堅のLionS Gateと組んで映画を作っています。あのクリント・イーストウッドでさえ『ミリオンダラー・ベイビー』のときはスタジオが金を出すのを渋って、ワーナーによる全世界公開にならずに、外国には配給権をばら売りしていました(日本で権利があった会社が倒産したので当分劇場でかかることはないようです)。それに対してスタローンは表現に自己規制をかけないのでR指定が続きます。つまりは死人や爆発の数は多くなるのです。この映画ももちろんそうで、それはスタローンが率いるエクスペンダブルズ舞台のオープニングのミッションを見れば分かります。

消耗部隊と題されたこの映画は傭兵たちが自分のアイデンティティに悩むといった場面はほんの少しあるだけで、中心はアクションです。出演者リストには往年のアクション・スターがずらりと並びますが、スタローンの一番の部下は一番の若手でもあるジェイソン・ステイサム、その次がジェット・リーです。スタローンと対峙するような存在はドルフ・ラングレンとエリック・ロバーツと引退した男を演じるミッキー・ロクです。他のスターの出番は少なめで、ブルース・ウィリスとアーノルド・シュワルツェネッガーによるプラネット・ハリウッド・トリオのリユニオン!はほとんどカメオ扱いとなっています(ここの照明がやや不自然な気がしました)。今回のターゲットは軍事政権下のある島、表向きは将軍が仕切っていますが裏にいるのは元CIAの男(エリック・ロバーツ)です。

「男の世界」映画なので女性はただ存在するだけです。ジェイソン・ステイサム元(?)恋人と島の女がそれに当たります。どちらかというと後者のほうに意味があります。メーンの3人は島に偵察に行きますがが、何も起こさずに帰れるわけもなく、ドンパチの後でなんとか脱出します。そして再度の突入を決めるという展開はあえて説明する必要もないでしょう。

アクションに関してはスタローン本人が島から脱出するところが良いです。60過ぎのスタローンが逃げようと走る走る姿は必見。結果はいうまでもありません。そしてジェイソン・ステイサムのカー(&ヘリコプター)・アクション、素人ボコボコ攻撃。ジェット・リーによる巨人対チビ対決。そしてプロレスラー対格闘家対決が印象に残ります。とくにガンにナイフ、爆発が中心となる中で二つの肉弾戦は本来なら起こりそうにないのですが、これがあることで単調な戦いのアクセントとなっています。ここはうまいと思いました、なにより戦っている人間の顔が見えるのが良いです。

古いスタイルの映画ではありますが、あるキャラクターに対する扱いは、消耗品であるアクション・スターへのスタローンなりの配慮が見えてうれしくなる。すでに本国でヒットしたのでパート2の話が出ているので出てほしいアクション・スターの名前が飛び交っています。"次はあのスターに悪役をやってほしい"などというのは間違いです。スタローンは彼らを悪役などにはしません。あるとしたらはじめは敵だったのだが、もっと大きな敵の存在に気付き共闘するというパターンでしょう。今回悪役はエリック・ロバーツ、その部下は演技経験の少ないレスラーや格闘家がやっていましたが(後で調べたらノゲイラ兄弟もいました)、次は80,90年代の青春スターで最近はパッとしない俳優を連れてくるといいと思います。

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『ゴシップガール』のレイトン・ミースター歌手デビューについて12。「Give In To Me」ランクイン、Check in the Darkとコラボ
2010 / 10 / 02 ( Sat )
このエントリーは月が終わるまで(情報がないときは何ヶ月かまたぎます)新しい情報があったときには追記に入れてURLと日付を変えずに更新します。またTwitterでも更新をお知らせします。
ゴシップガール・シーズン2 (木)21:00~
ゴシップガール・シーズン1 (木)深夜
ともに終了間近
シーズン2DVD発売日も決定
gossip girl / ゴシップガール 〈セカンド・シーズン〉コレクターズ・ボックス2 [DVD]
10/6「ゴシップガール<セカンド・シーズン>コレクターズ・ボックス1」」
10/20「ゴシップガール<セカンド・シーズン>コレクターズ・ボックス2」

アルバム・タイトルは『Love Is A Drug』。
第2弾シングルはリル・ウェインとの「Make It Rain」
ではなく「Your Love's A Drug」
デビュー曲 Leighton Meester feat. Robin Thicke - Somebody to Love
http://www.youtube.com/watch?v=xFe4wg-pyG0


『ゴシップガール』のレイトン・ミースター歌手デビューについて11

公式サイト http://leightonmeestermusic.com/
ここからmyspace,facebook,twitter等へ飛んでください

ゴシップガール 〈ファースト・シーズン〉 DVD3種発売中
「クリスマス」収録『Very Special Christmas, Vol. 7』の紹介はこちら
「サムバディ・トゥ・ラヴ」収録『バレンタインデー』オリジナル・サウンドトラック紹介はこちら

COBRA STARSHIP / コブラ・スターシップ今夜はホット・メス(初回限定ハッピー・プライス盤)2009年11月25日発売
Good Girls Go Bad 収録アルバムHot Messの紹介はこちら
コブラ・スターシップの国内盤インフォメーションはこちら http://wmg.jp/cobra_starship/

10/2 8/9以降の情報
前回エントリーからほとんど音楽情報がありません。
9/13よりアメリカで『ゴシップガール』シーズン4スタート
2011年公開予定の映画の公式HPはこちら
1/7公開『Country Strong』
http://www.countrystrongthemovie.com/
2/4公開『The Roommate』
http://theroommate-movie.com/
また日本では10/23公開の『遠距離恋愛 彼女の決断』にも出演
11/27 10/2以降の情報
レイトン・ミースター出演映画『Date Night』、『デート&ナイト』のタイトルで2011/02/04発売 FXBA-41779 税抜\3,800 税込\3,990

1/30 11/27以降の情報
『遠距離恋愛 彼女の決断』Blu-ray&DVDセット2011/02/02発売
1/7公開『Country Strong』から曲「Give In To Me」が1/29のチャートで79位にランクイン、翌週は98位。
これはサントラ盤ではフェイス・ヒルが歌っていいるので、こちらの映画ヴァージョンがダウンロード販売されているようです。
Garrett Hedlund & Leighton Meester http://youtu.be/PAIEI1t8GeY

また1月25日のツイッターによるとCheck in the Darkとのレコーディングも進んでいるそうです。

2/14 1/30以降の情報
ミンカ・ケリーとの共演映画『The Roommate』2/4公開され、3日間の興行収入で1位になりました。

DJ、プロデューサーであるClinton Sparksがレイトンの曲Front Cut公開しましたが、レイトン本人はよく思っていないらしく
Sparksのサイトからも削除されました。2年前の曲でしょというのは正論ですが、どうして出なかったのが重要なのです。
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