『きっと、星のせいじゃない。』試写会。難病ものらしからぬ~という罠にはまっている
2015 / 02 / 18 ( Wed )
きっと、星のせいじゃない。 / THE FAULT IN OUR STARS
2015/02/20公開:公式HP:http://www.foxmovies-jp.com/kitto-hoshi/
きっと、星のせいじゃない。 [Blu-ray]
BD発売日:2015/08/05

「ヤング・アダルト小説にしては~」「難病ものにしては~」と言われることが多い本作、しかしそれはたんにYA小説をバカにしているだけではないかと思うわけです。良くないYA小説のイメージと言えば少年少女の涙を搾り取ることのみを目的としたかのうようであざとい、作家のキャリアが浅いため読みづらいといったものだと思います。それでは本作が難病もののあざとさを回避しているのでしょうか、ヒロインは酸素ボンベを抱え、ふつうの学校にも通っていない若いガン患者ヘイゼル。彼女の視点で語られるのは悪くないのですが、着地点はふつうの難病ものと大差ないように感じました。

難病もののサブ・テーマとして人間は何を残せるのかという問題も出てきます。ヘイゼルにとってはこれまでの人生は短すぎると感じるでしょうが、15年以上生きてきたからには何も残していないということはありません。ただ難病にかかってしまえば自分の存在なんて意味がないものだと思ってしまうというのも理解できます。ここで出てくるのがヘイゼルの愛読書『大いなる痛み』です。彼女はこの作者の死に対する考え方が気に入っています。それに加えてこの本は中途半端な終わり方をしていて、それが彼女をひきつけます。作者のほうにも問題があって、あのような終わり方にしなければならなかったと気付いたときに、(二作目が書けなくなった等)作家のスランプ問題もかかわっていると分かります。これが後半に効いてくるというのは良いと思います。

この作家に会いにオランダに行くのが映画中盤の見せ場になっています。旅行前のトラブルに始まり、青春映画にふさわしいデート場面、酸素ボンベ抱えながら行動することの大変さを感じさせるエピソード、それに旅行の目的である作家との対面、といった要素が山あり谷ありとして描かれているのは良いと思います。

ヒロインのヘイゼルを演じるのはシャイリーン・ウッドリー、『ダイバージェント』のときにはアクションのある映画に出ているにしてはぽっちゃりしていて違和感があったのですが、ショートにしたためかきちんと難病患者に見えました。ボーイフレンドのオーガスタスは『ダイバージェント』でウッドリーのきょうだいを演じたアンセル・エルゴート、いわゆるイケメンではなく少し弱いかなと思いますが、正装姿はグッときました。母親役でローラ・ダーン、なぜかコメディ映画調の演技も多く浮いていましたが、最後はきちんと締めてくれます。

脚本を担当したのは『(500日)のサマー』のスコット・ノイスタッターとマイケル・H・ウェバー、原作を試し読みしたところではヒロインの語りで進められていて、映画でもそれを引き継いでいるのですが、ボイスオーバーがうるさく感じられる箇所もいくつかあってあまり感心しませんでした。シャイリーン・ウッドリーと脚本家の組み合わせならその前の『The Spectacular Now』のほうが良さそうに感じもしました。

テーマ:☆試写会☆ - ジャンル:映画

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