Assagai全2枚のアルバム再発に際してJade Warriorとの関係を考察し、妄想する。その1
2015 / 03 / 07 ( Sat )
Assagai
アサガイ全2枚のアルバム再発に際しジェイド・ウォリアーとの関係を考察し、妄想する(長いのでアルバム紹介を見たいなら青いところだけ読んでください)
その2 その3

Assagaiの全曲と関連曲が聞けます(Apple Musicでも同等のものが聞けるはず)


Assagaiのセカンド『Zimbabwe』が再発されたのに続き、ファーストの『Assagai』も再発された。Assagaiは南アフリカ出身のプレイヤがイギリスで組んだアフロ・ロック・グループと説明されるのがふつうだ。ドゥドゥ・プクワナ(a sax)、モンゲジ・フェザ(tp)、ルイス・モホロ(ds)はイギリス・ジャズ・シーンでも活躍したが、フェザは75年にプクワナは90年に亡くなっている。フェザはロバート・ワイアットとの仕事で知っている人もいるだろう。

一方Jade Warriorはジョン・フィールド(fl,per)、トニー・デュヒグ(g)、グリン・ハヴァード(b,vo)をコア・メンバーにしたグループ。ジャケットに象徴される東洋への憧れとアフリカ音楽の融合を目指したサウンドを志向するグループであり、初期はその融合に苦労する姿が混沌としていて好みを分けるが、後期はハヴァードが抜けたデュオとなり、静かな音を志向するようになってまとまりも出てくる。前身バンドはサイケデリックな名作を残しているJulyジュライ の スーパー・サイケデリック。Julyのヴォーカリストのトム・ニューマンがヴァージン・レコードのエンジニアをしていた縁でマイク・オールドフィールドの『Tubular Bells』にフィールドがフルートで参加している。

『Assagai』のCD解説を読んで2枚目『Zimbabwe』にもJade Warriorが係わっていることは知っていた。その解説によればバンドはNIRVANA U.K.で有名なパトリック・キャンベル・ライオンズを通じてヴァーティゴと契約したとある。ライオンズはJulyのさらに前のバンドでJade Warriorのメンバーと一緒に行動していたという旧知の仲であった。Jade Warrior公式サイトによるとAssagaiとJade Warriorは同じ事務所でAssagaiと契約するならJade Warriorとも契約するように要求したとある。結果として両グループのデビュー・アルバムとJade Warriorが参加したNirvana『Local Anaesthetic』は71年の同時期にリリースされている。

Assagai Assagai 6360 030
Nirvana Local Anaesthetic 6360 031LA
Jade Warrior Jade Warrior 6360 033

『Assagai』の参加メンバーはドゥドゥ・プクワナ、モンゲジ・フェザ、ルイス・モホロの3人にビゾ・ムングクィカナ(t sax)、フレッド・コッカー(g,vo)、チャールズ・オノノクボ(b)、このうちギタリストとベーシストがナイジェリア出身だ。では南アフリカ勢とナイジェリア勢のどちらに主導権があったのか?プクワナ作曲のインスト1曲と2曲のカヴァーを除く5曲がコッカーの曲である。だからといってナイジェリア勢に主導権があるとは言い切れない。バンド運営上のリーダーであっても歌メロを書けなければ、書けるメンバーに頼むしかないからだ。さてJade Warriorとの関係だが、コッカー作曲の中に1曲にトニー・デュヒグとの共作があるので、このアルバムだけを聞いていたときはナイジェリア勢と繋がりがあるのだと考えていた(後述するSimbaは知らなかった)。ところがナイジェリア勢が抜けた2枚目の『Zimbabwe』では新ヴォーカリストの曲が4曲、Jade Warrior関連曲が3曲、プクワナ作曲のインスト1曲となっている。Jade Warrior はどちらとも係わっていたということになる。

『Assagai』
先行シングルカットされたのは「Telephone Girl / I'll Wait For You」、Beatlesのカヴァー「Hey Jude」がシングルにならなかったのは謎だが、歌詞が英語ではないのが問題だったのもしれない。
(1) Telephone Girl
トーキング・ドラムのフレーズは使われているものの平凡な曲と言えるJade WarriorヴァージョンJWと比べるとAssagaiのアレンジ力を感じることができる。ワウなギターもポイントで、揺れを感じさせるのも原曲とは違うところ。もちろん管楽器隊の鳴りもよくファンキーなアレンジと呼んで差支えないと思う。KRS・ワンやジェイ・Z & カニエ・ウェストのサンプリング・ネタに使われるのも分かる
Blackalicious "Reanimation" 『Nia』(1999) LA
KRS-One "Rappaz R. N. Dainja"『KRS-One 』(1995) KRS
Jay Z and Kanye West"That's My Bitch"『Watch the Throne』(2011) C
Crusaders for Real Hip Hop "Off to Another House"『Deja Vu - It's '82』(1992)
http://www.whosampled.com/Assagai/Telephone-Girl/sampled/
(2) Akasa
サックスが引っ張るインスト曲、ギターもよく鳴る
(3) Hey Jude
アフリカでよく聞かれるラテンからの影響を受けた柔らかなギター・サウンドが体のコリをほぐしてくれるかのようなBeatlesカヴァー、原曲を解体し自分たちの持ち味で組み立て直すやり方。ヘイ・ジュード・コーラスは管楽器も前に出てAssagaiらしさがよく出ている
(4) Cocoa
引きの美学が光る
(5) Irin Ajolawa
フレッド・コッカーとトニー・デュヒグの共作曲。コーラスとループが全体のイメージを決めている。フロントの演奏とバックのリズムが合っているかずれているかよく分からないような瞬間があり、そこが呪術的なに感じられる不思議な曲。中間部の打楽器パートからサックスが絡み、フルートらしき音も聞ける
(6) Ayioe
パーカッションから始まり、ピアノが入り滑らかに進む、南アフリカとナイジェリアのいいとこどり度では一番
(7) Beka
ドゥドゥ・プクワナ作曲によるインスト曲
(8) I'll Wait For You
シングルのB面になった曲。これも穏やかなアレンジだが、中盤のの引きずるようなギターがいい

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