ラジオでの『ミスター・ロボット』紹介
2015 / 09 / 26 ( Sat )
ラジオでの『ミスター・ロボット』紹介、ポッドキャストもありますが、1週間で削除されるので書き起こしてみました。
週刊文春10月1日号(2015年9月24日発売)「言霊USA/この世界そのものが巨大なイカサマなんだ」とほぼ同じです。
http://podcast.tbsradio.jp/tama954/files/20150922_machi.mp3
TBSラジオ『のたまむすび』語り手は映画評論家町山智浩、聞き手は番組パーソナリティ赤江珠緒とパートナーの山里亮太(南海キャンディーズ)、単純な相づちは省略しています。

相変わらずですね、アメリカは映画がない!
(赤江珠緒:今の時期はね)
今の時期はない。来週からはあります。今週は最後です。映画の無い時期の。
(赤江珠緒:来週からはアカデミー向けの)
そうです。いい映画がどんどん。来週からはどんどんどんどんですね。、来年の3月のアカデミー賞に向けて賞をとりそうな、本当に重厚な見ごたえのある映画が続いていくんですが、今はちょうど
(赤江珠緒:谷間)
谷間なんで、またすみませんが、アメリカのテレビ番組についてお話します。
(山里亮太:アメリカのテレビ番組、面白いやつ多いですからね)
(赤江珠緒:ちょっと今のアメリカが見えたりしますもんね)
見れるようになりますからね、すぐに。今回紹介するのはUSAネットワークっていうケーブル局の人気テレビ・ドラマで『ミスター・ロボット』というドラマなんですけど、ちょっと「ミスター・ロボット」っていう歌を聞いてもらえますか。

スティックス「ミスター・ロボット」

(山里亮太:あー、よく聞く。バラエティでよく使われる)
はい、これ聞いたことあります?
(山里亮太:はい、しょっちゅうよく聞かれますね、色々なところで)
これは1982年、スティックスというアメリカのロック・グループが作った歌なんですけど、これは日本語を言ってるんですよ、「ドモアリガト、ミスター・ロボット」って
(赤江珠緒:ドモアリガトって言ってる)
最初はドモアリガトって言ってる。
(山里亮太:そうだったんだ、あれ)
これはアメリカが全体主義になって、自由とかロックが禁じられた世界の中での話なんですね。この歌に出てくるロボットってのはミスター・ロボットっていうのはまあ金属でできているんですけど、ちょんまげ結ってるんですよ
(えー)
メガネに出っ歯に、つり目なんですよ。
(赤江珠緒:ザ・日本人)
ザ・日本人なんです。酷いですね。今だったら許されない。
(赤江珠緒:本当ですね)
ですけど、この当時1980年代ってのは日本が大ブームだったんです。アメリカで
(へー)
『将軍 SHOGUN』っていうテレビドラマが大当たりして、でお寿司屋さんが増えたんですよ。そう寿司屋がブームってのは1980年代に入ってからです。アメリカでは
(へー)
それまではみんな生魚を食べられなかった、アメリカ人はね。それで『将軍 SHOGUN』で寿司ブームが起きたと同時に、そのアメリカの色んな不動産を日本の企業がバンバン買っちゃうという状況があったんですね。それでマンハッタンの有名なエンパイア・ステート・ビルとか三菱が買ったりですね。日本の企業は、電機会社から自動車会社から、片っ端からアメリカでシェア・ナンバーワンになっちゃって、アメリカは日本に乗っ取られるんじゃないかなと思っていたときにですね、まあこの歌はそういう、話になって日本的な日本によって作られたロボットがアメリカ人を支配している世界の話なんです。

Kilroy Was Here
今回紹介する『ミスター・ロボット』っていうテレビ番組はタイトルだけ引っ張ってますが、直接は関係ありません。
(赤江珠緒:あ、違うんですね)
その歌と、はい。これはハッカーについてのドラマなんですね。主人公はエリオット君というまあ20代の青年なんですけど、その写真にいるそのパーカーっていうの、フードつきのパーカーを着てるんですけども、この彼がセキュリティ会社に勤めていているんです。コンピュータ・セキュリティ会社、色んな企業のコンピュータのハッカー対策っていうのは、その企業の中にあるというより、ハッカー対策をやっているプロの人たちに外注してるんですね、アメリカは。そこに勤めてくるハッカー・セキュリティの技術者が主人公で、エリオット君なんですけど、じつは夜はハッカーやってるんですよ。彼は。
(赤江珠緒:自分も)
だから金庫破りが、なんていうか金庫作ってるみたいな感じ、でも実際そうですよ、金庫破りの人の再就職先は金庫会社。
(赤江珠緒:とかね。あと、警察に協力を要請されたり)
(山里亮太:一番分かるわけですね)
そう、FBIとかもハッカー対策やってますけど、あれ元ハッカーの人たちスカウトして使ってるんです。
(山里亮太:なるほど、理にかなっている)
彼は夜にハッカーをやってることをエリオット君は秘密にしているんですよ。で、このエリオット君の喋り方というかキャラクターがロボットみたいで面白いんですね、主人公の。まったく瞬きをほとんどしない。で、写真を見ると分かるんですけど、目がすごく大きくていつも目をむいているんですけど、無表情なんですよ、表情がまるでない。悲しみも怒りもほとんどないんですね。彼自身そういった軽度の自閉症なんですけど、高機能自閉症ってやつでものすごい天才なんですよ。喋り方も「ボクハソウオモイマス」みたいな抑揚がないロボットみたいな喋り方をしてるんですけど。まあ精神病のカウンセラーのところに通ってるんですね。カウンセラーは「あなたは、本当に心を開かないのね」って、女性なんですけどすごく美人のカウンセラーが「あなたを見てると気持ちも分からないし、友だちもいないし、本当に心を開かないのと辛くないの、大変よね」って言ってるとエリオット君が「はい、僕は心を開きませんし、感情もありません。でもカウンセラーの先生、あなたのことは何でも知ってます。あなた昨日、エロサイトを見てオナニーしたでしょ」って言うんですよ。
(えー)
何でもハッキングしてるから、すべての人の周りの自分の周りの人のコンピュータを使って何をしたか全部知ってるんですよ。
(赤江珠緒:ありゃー)
(山里亮太:なるほど)
恐ろしいやつですよこいつ、近所の人とか全部知ってるんですよこいつ。
(赤江珠緒:つつぬけなんだ)
たまらないですね。
(山里亮太:引っ越して来たら終わりだ、俺)
(赤江珠緒:何をみてるの、何をしてるの)
何で検索したとか、この精神科医はの人はこう言われるんです「アナルで検索しましたね」
(山里亮太:よりによって)
それはまずいよねっていう
(山里亮太:ちょっと変化球の方で)
まだアナルならいいけど、もっと酷い人もいますから。山里さんはなんですか?
(山里亮太:言えませんよ、この後言えませんって言ったら、何で検索してるんだになるじゃないですか)


とにかく、彼がやってるハッキングのテクニックってのは色々あるんですけど、だいたいパスワードを見抜くんですよ。で、その人に関するデータって、今アメリカは簡単に出てくるんですよ、住所から電話番号まで全部出てくるんですよ。名前を入れるだけでかなり。で、犯罪歴が出てきたりとかするんですけど、ある程度出てきたらストックを作るんですね、その人に関する個人情報の。それをたくさん取っておいて、出身校とか全部出てきます。学校を卒業すると卒業者名簿に名前残るじゃないですか。すごい量の個人テータがコンピュータに簡単に出てくるんですよ、探ると。今度はその人の個人データ・リスト、犬の名前とか、きょうだいの名前、今まで住んでいた住所、学校、学校の校長先生の名前。そういうのを全部検索する。なんていうのかなデータベースを作るソフトがあって、それを作ったあと今度はパスワードにアタックをかけるんです。そのときブルートフォースアタックっていうアタックをかけるんですけど、ブルートフォースアタックってのは力ずくって意味なんですけど、すべてのパスワードの組み合わせを全部そこにぶち込むんです。そこに。生年月日だのなんだのバーっと、ものすごい数のコンピュータで自動的に何万という数の他人の個人データから作ったパスワードの組み合わせをぶち込んでゆくんです。すると開くんです。
(山里亮太:たしかに自分に関係あるのから何か作っちゃうからね)
そう、昔の恋人の名前だったりとかね。一回そこで入っちゃうとあとは何でもできるんです。ネットのメールのやり取りとか全部見ちゃうんですよ、彼は。主人公のエリオット君は人とまったく話ができないのにかかわらず、自分の身の回りの人たちのもうすべてを知り尽くしてるの。気持ち悪い男ですよこれ
(山里亮太:やばいやつが主人公ですね、これ)
すごいやばいんですよ、クレジットカードで何を買ったか全部出てくる、すべてのことを知ってる。データベース化してパックにしてCDROMにして大量のファイルを持ってるんです、彼は。あらゆる人間の、自分の周りにいる。それがエリオット君なんです。主人公、『ミスター・ロボット』の。
(赤江珠緒:エリオットく~ん)
赤江さん別に困らないでしょ
(赤江珠緒:いやいや、だって弱みは...たしかに)
(山里亮太:検索もしてないでしょ)
何もしてないでしょ別にね、でも山里さんは困るよね
(山里亮太:困るね~)
でもあんまり困らない気がする。
(赤江珠緒:いやー、山ちゃん大丈夫じゃない?何が出てきてもイメージそんなに変わらないし)
(山里亮太:案の定かな)
でも。これ怖いのは彼に勝てる人はほとんどいないんですよ。誰でも何か持ってるから秘密を。道端で絡まれても全部つぶしちゃんです彼は。最強の男なんです
(赤江珠緒:情報によって)
(山里亮太:まったく新しい戦い方ですよ)


だからねえ彼がやる、なんていうか、人を潰すやり方っていうのは自分の幼なじみの女の子がいて、その女の子のことを大事に思ってるんですよ、恋人じゃないんだけど自分に優しくしてくれる唯一の人なんですね。彼は一種、人と友達がいないわけだから。その女の子を騙している悪い男がいるんですよ、同僚なんですけども、そいつがじつはもうヤリチン男で、そこら中でやりまくってるのに、自分の幼なじみ対してはいい男のふりをしてるで、その男のデータを全部取ってくるんですよ、出会い系とか入ってるのをその全部ばらして潰してゆくんですけど、これアメリカで本当にあった事件ですね。最近アシュレイ・マディソン事件があったじゃないですか、あれはハッカーがやったんですよ。あれは何だっけ、どのくらいの要するに不倫仲介サイト、不倫相手を探してくれて、不倫したい人同士を結びつけるサイトがあって、アシュレイ・マディソンっていうんですけど。そこにハッカーが入ってデータベースから利用客の顧客リスト、4000万人を抜いて、4000万人のリストをぶちまけたんですよね。4000万人って数がすごい。アメリカ、全世界なんですけど、アメリカでも6人に1人が入っていたと言うんです。
(赤江珠緒:えー、そんなに)
そういうとんでもないことになっていて、自殺者も出てます。
(山里亮太:それで色々ばれちゃってですか?)
神父さんか牧師さんがやられて、それですごいのはハッカーたちは要するにメールアドレスも持ってるわけですよ、この人たちはそのメールにコンピュータで自動的に脅迫メールをバーッとぶちまけたんですよ。死にましたよ何人か、自殺した。
(赤江珠緒:いーや、コワ、怖いわ)
怖いでしょ、もっと怖いのが、彼らがそれで浮気していたのかというとほとんど誰もしてなかったことも分かってるんです。圧倒的に男の利用者が多くて女性はほとんど入ってなかった。
(山里亮太:なさけなーい)
(赤江珠緒:なるほど物理的には無理だ)
物理的には無理なんです、絶対無理なんです。ものすごい格差があるらしいんですよ、倍率が。
(山里亮太:4000万人のうち、何対何くらいだったんでしょうか)
まあ、本当にだから万分の一とか、そんなもんだったみたいですよ。彼らは悪くないですけどそういう願望があることがばれちゃった。でも実際に悪いことをした人はほとんどいなかっただろうと言われていて、最初の入会金は月6000円くらいなのかな、60ドルとかで忘れたんですけど、最高のパッケージがすごく高くなるのは3万くらい出すと確実に紹介しますよ、みたいな感じで、段階がついてるんですよ。汚い商売して、最初は誰とも会えないようになってるんですよ。「会えないのはあなたがあんまりお金を払ってないからですよ」と言われてお金を段々積んでいくシステムになっているんですけど、ここにハッカーが入ってきてすべてのデータとかをパクって調べた結果、要するにメールとかチャットで女の子と話している気になるんですね、利用客は。ほとんどBOTだった。ロボットだった、人間じゃなくてコンピュータ・プログラムが、人工知能が返事していたんですよ「あたし、さみしいの」とか「あなた、おいくつ」とか「こういう仕事をしてるんだよ」と言われて「それって、すごいのね」とか、全部実在しないコンピュータが勝手にピコピコ言ってたんですよ。
(赤江珠緒:それのことで弱みを握られたとなって、人生狂わされた)
そう狂わされて、死んだ人もいて、相手ミス・ロボットだったんですよ「ドモアリガト」みたいな、これは酷い事件ですね。これは酷い、要するに彼らは金儲けのためにやっていて
(山里亮太:ハッカーってのはすごいですね)
ハッカーは今だからすごい。ソニーのハッキング事件もあったんですけど、あれは北朝鮮がやったと言われてて未だに分からないけど、それで『The Interview』っていう映画が金正恩を暗殺するバカ映画で、それを作ったことでもって、北朝鮮がハッキングをソニーにしかけたと言われてるんだけど、実際に劇場公開してみたらテロも何も無かったんで、北朝鮮じゃないんじゃないかという説も大きいんですけど。今、内部犯行説がありますね。ソニーの内部犯行説。今は本当にハッカーはすごいんですよ何をやるか分からない。
(赤江珠緒:いやー、大丈夫ですか)


(山里亮太:これそんなハッカーを主人公にしてるわけじゃないですか)
これがね、主人公エリオット君がハッカーで近所の自分の友だちに悪いことをしている男をやっつけるのが、まあ仕事だったんですけど。
(山里亮太:仕置き人みたいで)
そうそう、仕置き人みたいな形で、でも自分の勤めている会社自体がやられちゃうんですよ、自分の勤めているセキュリティ会社で契約しているEコープという巨大企業がありまして、そのデータベースがやられちゃうんですよ。DOS攻撃っていうんですけども、あのものすごい数の量のアクセスをぶち込まれていっぱいいっぱいになちゃって動かなくなっちゃうってやつなんですけど、これどうやってものすごいアクセスすると思います?何万とか何十万とか。
(赤江珠緒:自動で打ち込むように?)
(山里亮太:ほかのコンピュータをコントロールできるんですか?)
全然関係ない知らない人たちのコンピュータを自動的にコントロールして、ハッキングされてるんですよ。僕らのコンピュータが、色々な企業のコンピュータが。ゾンビ・コンピュータっていうんですけど、ゾンビと同じように操られているんですけど、じつはコンピュータを、例えば僕たちがコンピュータをいじってないのにコンピュータが勝手に動いているときってのがあるんですよ。パフォーマンスを見ると。CPUとかそういうのを見ると分かるんですけど、コンピュータってのは脳と同じで全体の何割かしかじつは動かしてないんですよ、我々は。知らないところで別のプログラムが動いていても分からないわけです。勝手にハッカーによってゾンビ化されていて、自分たちのコンピュータが、我々のコンピュータとか企業のコンピュータが
(赤江珠緒:片棒を担いでいる)
片棒を担いでて、そのものすごいアクセス攻撃の手伝いをやらされているんです。
(赤江珠緒:もう想像超えてる)
山里さんはこうやって働いているけども、夜寝ている間に知らない間に夢遊病のように誰かに操られてどっかで営業やってるんです。
(山里亮太:その営業のギャラ振り込んでよ)
振り込まれない取られちゃうんです。「しらねー、こんな仕事してねー、こんな営業してねー」とかいう
(山里亮太:逆はよくありますけどね、仕事したのにギャラ入ってねー)


そういうことをやられちゃうんですね。エリオット君のやってる会社が、そのEコープっていうやられた会社は、コンピュータだけじゃなくて、携帯であるとか、銀行から不動産から、証券会社からクレジットカードから何でもやってる巨大企業なんですけども、それが、まあ攻撃されてめちゃくちゃになるんですよ、それのハッカーとして出てくるのがミスター・ロボットを名乗る男なんです。このエリオット君に「我々の仲間に入れ」と
(山里亮太:優秀だから)
そう、今の企業、アメリカの社会は一部の大企業によって支配されている。アメリカのトップのわずか1%の金持ちが、残り99%の中産階級とか貧乏人たちを騙して、金をふんだくっているんだと、彼らは1%の金持ちを潰すんだと、大企業を潰すんだって言って、一緒にやろうと誘われるって話がこの『ミスター・ロボット』なんです。
(山里亮太:面白そうだなあ)
(赤江珠緒:町山さん今ちょうど日本でもマイナンバーとか言ってますけど大丈夫?)
アメリカはソーシャル・セキュリティー番号ってがあって、すべてその番号によってコントロールしているんですけど、その番号が知られると全部分かっちゃうんです。
(山里亮太:そうですよね、こっちもそうですよね、全部ばれちゃう)
だから、けっこう怖いんですよ。
(赤江珠緒:そこまでの技術持ってる人がいると)
でもしょっちゅう、クレジットカード。アメリカの詐欺が酷くて、日本でやられていないけど、スーパーのレジにクレジットカード入れるじゃないですか、アメリカ人ってクレジットカードで支払うじゃないですか、そこにスーパーの社員として入ったりしたやつがレジのマシンの中にカード読み取り機を中に忍ばせておくんですよ。そうするとクレジットカードのデータが取られちゃうわけです。客の、それでものすごいパクリ事件が次々に起こって、スーパーで。うちの近所のスーパーTargetであるとか、もうしょっちゅうやられてますよ、レジをパカっと外して中を探るとチップが入ってるんですよ、「これでやられたんだ」って、そういう時代の話で、これ。色々なドラマがありますけど、それはもう本当に今の危険な状況ってのをはっきり出したのがこの『ミスター・ロボット』っていうドラマが最初だろうと言われてるんですけど。


ただこれ、すごいドラマでテレビ・シリーズにもかかわらず実在の企業名がバンバン出てくるんですね。これ、例えばこのエリオット君がこう言うんです「スティーブ・ジョブズは偉人だと思われているけど、あのスマホは中国の貧乏な女の子を騙して、奴隷みたいに働かせて作ってるんだよな」とか言うんですよ、はっきりスティーブ・ジョブズと言うんです。
(山里亮太:じゃあ、けっこうクレームみたいなのはないんですか?企業から)
やっぱりこれね、ケーブル・テレビってのは、アメリカのケーブル・テレビってのはケーブルの契約料を分配する形で運営してるんですね。だからCMに頼ってないんですよ。
(山里亮太:だからけっこう攻めた内容でも大丈夫なんだ)
そう、本当にストレートに企業名がバンバン出てくるんですけど、例えばこう言うんですよ「この人間は本当にリアリティがない」って言われるんですね。このエリオット君は「君の人間性はリアリティがないんだ」だと要するにコンピュータの中でしか生きてないから、彼はバーチャルリアリティーの中にしか生きてなくて、ふだんはまったくまともにものも食べないし、人と付き合いがないんですよ。って言われたらエリオット君はこう言い返すんですよ「ぼくはマクドナルドのハンバーガーよりはリアルだよ」って、あとスターバックスも大嫌いだったり、すごいんですよ。それで彼らの目的は一体何かというと、これもすごいんですけどクレジットやローン会社のデータを全部消すことなんです。
(赤江珠緒:ローンを)
(山里亮太:徳政令)
そう徳政令、要するにアメリカってのは日本人と違ってアメリカ人は貯蓄率ってのはものすごく低いんですよ、クレジットカード社会でしょ、アメリカって。だからみんなクレジットカードでやってるから借金がすごいんです。だからここにデータがありますけど、アメリカのでクレジットカードの負債額ってのは国民一人あたり約19万円です。
(赤江珠緒:みんな借金抱えてる?)
全員が借金抱えてる。だから貯蓄率がマイナスになっちゃう。アメリカって平均貯蓄額がマイナスの国なんです。また住宅ローンがすごいみんな抱えていて、これがまた1800万円くらい平均で、世帯平均で。で、これは日本ではあまりない学費ローンの負債額ってのは学校を出た人で平均400万円です。卒業して会社に入ってしばらく400万円の借金を抱えてるんだけど。だいたい最初の初任給の1年間で年収で400万円行かないじゃないですか。だから赤字なんですよ。で、食えなくなっちゃう。もしクビになったり、就職浪人したらその場で破産しちゃうです。
(赤江珠緒:アメリカぜんぜんうらやましくない)
アメリカ、うらやましくない、今。でも昔はそんなことなかったんだけど、そういう社会になっちゃったんですね。だからそれをぶっ潰すということでミスター・ロボットたちはクレジット会社を襲って、クレジットカードとかローンのデータをすべて消そうとするんです。
(山里亮太:もちろん犯罪なんだけど)
(赤江珠緒:極端な考え方ですけど)
(山里亮太:鼠小僧な)
でもこれがもし日本のテレビ局とかアメリカのふつうのテレビ局が放送したならば、そういうことはやっぱりよくないだよって方に振るんですよ。
(赤江珠緒:まあそうでしょうね)
やっぱり、そういうテロだから、そういうのは良くないんだよって振るじゃないですか、ぜんぜんそっちに振らないんですよ、それは正しいやっちまえ!って感じで、このドラマ作られているんですよ。そこがまたすごいなと。
(赤江珠緒:だって下手したら国家転覆みたいな感じですよ)
国家転覆ギリギリですよ、それは。そこがすごいんです。ただ『ファイト・クラブ』がそういう話でしたね。
(山里亮太:そうでしたっけ)
『ファイト・クラブ』って映画は最後にクレジットカード会社のビルを爆破するんですよ。ただそのころは爆破しかなかったんですよ、1991年だから爆破以外に方法なかったんですけど、今はハッキングでできるっていう話なんですよね。
(赤江珠緒:ちょっと、このエリオット君とどう付き合っていいか分からないわ)
でもいいやつですよ、ただこれ面白いのはエリオット君を演じている人も番組自体を作っているサム・エスメイルって人もエジプト系なんです。エジプト系アメリカ人なんです。作っている人たちは主役もスタッフもエジプト系で、何で彼らが作ってるのかインタビューで答えていて、二つ理由があると。一つはエジプトの春ってのがありましたね。エジプトで学生たちがインターネットによって革命を起こしたアラブの春を見て、なんでこれがアメリカで起きないのだろうと思ったのと、この番組を考えたサム・エスメイルって人は『ミスター・ロボット』放送直前まで学費ローンを抱えてて死にそうになったんですって、「何でこんなに一所懸命勉強して、お金を抱えて酷いじゃないか」と「学費が高すぎるだろ、こんなもんぶっ潰せ」って思って、つまり勉強したら偉くなれる、勉強したらお金持ちになれると思って勉強しようとしても、勉強して貧乏になっちゃったんですよ、アメリカ。借金を抱えて、これはおかしい。俺はアメリカってのはエジプトよりも自由な国だと思ってきたのにおかしい。ということでこの『ミスター・ロボット』っていう話を考えた。ということをハッカーの人たち、狙ってる人たちはやってくれてもいんですが、あの~近所のひとのサイト検索とか知らないでくれないかなと。
(赤江珠緒:そうですね、そこは手を付けないでくれないかな)
それだけは人の自由だから
(赤江珠緒:なんて個人的なメッセージを送ってるんですか、最後に)
(山里亮太:お願いします)
お願いしますって、なにをお願いしてるかよく分かんないけど、そういう話が『ミスター・ロボット』でした。日本でもたぶん放送されるともいます。
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