『素晴らしきかな、人生』試写会。アイディアは面白いが役者はあってないように感じられる
2017 / 02 / 22 ( Wed )
『素晴らしきかな、人生』 / COLLATERAL BEAUTY
2017/02/25公開:公式HP http://wwws.warnerbros.co.jp/subarashiki-movie/
素晴らしきかな、人生 ブルーレイ&DVDセット
BD発売日:2017/07/05

監督は『プラダを着た悪魔』のデヴィッド・フランケル。邦題がフランク・キャプラ『素晴らしき哉、人生!』のパクリなのが気になりますが、ウィル・スミスもキャプラ的な映画に出るようになったかと思いながら見始めました。主人公のハワードは広告代理店を経営していて、オープニングではスピーチをするハワード(ここの口のうまさはいつものウィル・スミス)、それは数年前で今の彼は娘さんを亡くして落ち込み仕事もままならない状態で、"愛"、"時間"、"死"に恨みの手紙を出すしまつです。その三つが実体化して彼の前に現れるというプロットは『素晴らしき哉、人生!』のさらに元ネタである『クリスマス・キャロル』からの引用で、この邦題もまんざら的外れでもありません。とうぜんクリスマス時期の話です。

といっても本作のウィル・スミスはフランク・キャプラ映画的な善人でも、スクルージのようないやな人間でもなく、じめじめしているキャラクターであまり似合っていません。彼がアクション・スターから幅を広げるきっかけのひとつとなった作品に『幸せのちから』がありますが、あちらは悲惨な状況に置かれていても前向きだったのでだいぶ印象が違うと思います。ウィル・スミスといえば走る姿が決まる人ですがここでは走らないものの自転車を飛ばして似たスピード感を出しています。

会社の同僚役員たち(エドワード・ノートン、マイケル・ペーニャ、ケイト・ウィンスレッ)は腑抜けとなったハワードでは経営を任せられない状態であると証明するために調査員を雇って例の手紙を入手して、"愛"、"時間"、"死"を俳優に演じさせて彼の頭がおかしくなっていることにしようという作戦に出ます。ここで雇うのがニューヨークの舞台俳優です。演じる俳優の三人中二人がイギリス人(ヘレン・ミレン、キーラ・ナイトレイ)なのがイギリス人俳優コンプレックスを感じさせます。ここで人ではなく概念を演じることで一種の演技論にもなるところが面白いです。また彼らが一応ハワード以外には見えないことにしようとする作戦も笑えます。

僕がこの映画で一番好きなのは「この人もしかして天使(あるいはゴースト)?」と思わせる瞬間が何度かあるところです。そこが本作が『素晴らしき哉、人生!』や『クリスマス・キャロル』からの流れを引き継いでいる点ではないでしょうか。また"愛"、"時間"、"死"が問題なのはハワードだけではないので会社の三人(そう三人だ!)にもサイドストーリー的なものがつくのはいいのですが結果的には中途半端に感じました。

はじめにいったようにウィル・スミス主演映画としては物足りないですし、実力派キャストも適材適所とは言えません。最後の展開も「この人を使っているのだから、なにかあるのだろうな」と思ってしまいました。メンバーを総入れ替えしろとは言いませんが、会社以外の人はもっと知名度の低い俳優にするといった工夫があれば良かったと感じました。個人的に一番もったいないと感じたのはエドワード・ノートンでした。

テーマ:☆試写会☆ - ジャンル:映画

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