Glen Ballard Works Vol.14『Let Love In』『Patti Austin』
2007 / 08 / 28 ( Tue )
グレン・バラードのお仕事第14回
レット・ラヴ・イン_グー・グー・ドールズ
「レット・ラヴ・イン/Goo Goo Dolls グー・グー・ドールズ」(2006)
グレン・バラード、アルバム単位のプロデュース作品ととしては現時点での最新作。
"アメリカで最も有名な無名バンドから、ベスト・アメリカン・ロック・バンドへ"
という触れ込みのグー・グー・ドールズ、「俺たちはポップ・バンドじゃない!」と言いながらも
『シティ・オブ・エンジェル』からの「アイリス」等スロー・ナンバーが得意なバンドである。

そんなバンドだから強いメロディ・ラインを書くグレン・バラードとの相性は悪くない。
共作曲ではアップテンポながらメロディが際立つ「ステイ・ウィズ・ユー」、
逆回転(?)とアコギで始まる叙情的な「レット・ラヴ・イン」、
途中からの展開がいかにもグレンらしい「ビカム」にはそうした色がよく出ている。

ソングライティングに係わっていない曲ではピアノによるイントロがいい「ベター・デイズ」、
マンドリンっぽい(?)イントロや途中からのオルガンがいい味を出している「キャント・レット・イット・ゴー」
が印象に残った。トリオ・バンドと言う構成上、音数が少なくアルバムとしては
似たような曲が並びがちなのでゲストを入れて変化をつける曲がもう少しあってもよかったと思う。

Patti AustinPatti Austin

『Patti Austin 君はスペシャル・レディー』(1984)

前回ジャック・ワグナーの『オール・アイ・ニード』で少し触れた
パティ・オースティンの1984年のセルフタイトル・アルバム
(邦題は1曲のタイトルから『君はスペシャル・レディー』)。

パティ・オースティン(オースチン)はフュージョン/ジャズ界で
活躍するボーカリストと言ったらいいのだろうか、
これはクインシー・ジョーンズのクエストに移っての第2弾のアルバム。
この前にはジェイムス・イングラムとのデュエット「あまねく愛で/Baby Come To Me」が
ドラマ『ジェネラル・ホスピタル』(J・ワグナーも出演したことがある)に使用され大ヒットした。

このアルバムはクインシー・ジョーンズ・プロデュースと書かれていることが多いが、
実際には彼とエド・エクスタインがエグゼクティブ・プロデューサーで、
プロデューサーはクインシーを入れて合計で5組。
複数のプロデューサーの起用はクインシー御大が他のプロデューサーに
「君らはパティをどう料理するかな」と言っているかのようだ。
4組は以下の通り(邦題と曲別プロデュースかは下記を参照)
ナラダ・マイケル・ウォルデン、オリー・E・ブラウン
デヴィッド・パック、グレン・バラード&クリフ・マグネス。
ソングライターは各プロデューサー人脈が担当し
前者二人がダンス、ソウル。後者二組がそれらの
ポップ、AOR寄りからのアプローチといった具合だ。

グレン・バラード、クリフ・マグネスのコンビはもちろん自作2曲をプロデュース、
さらにクインシー・ジョーンズがプロデュースしている
1曲目「君はスペシャル・レディー/It's Gonna Be Special」も彼らの曲だ。
この曲と「シュート・ザ・ムーン」はシングル・カットされたようなので
このアルバムへの彼らの貢献度は低くない。
それでもクインシー・プロデュースの曲と彼ら単独プロデュース曲の
プロダクションの差は歴然としている。なにせ参加メンバーの数からして違う。
後の『オール・アイ・ニード』参加組と細々とやっていて、まさに修行時代と言った感じだ。
それでもこのアルバム最高のダンス・チューン「君はスペシャル・レディー」には
リズム・アレンジとして二人がクレジットされている。
他の2曲も思ったよりもダンス寄りの内容になっている。

他のプロデューサーの曲にも軽く触れておこう。
ナラダ・マイケル・ウォルデン、オリー・E・ブラウン・プロデュースの両人ともに
ドラマー出身なのでリズム・アレンジが面白い。それを乗りこなすパティもさすがだ。
「あなただけ/I've Got My Heart Set on You」のソングライターは
90年代に数々の曲をヒット・チャートに送り込んだダイアン・ウォーレン
と言ってもそんなに大した曲ではないがギターが印象に残る。

「オール・アイ・ニード」共作者の1人、デヴィッド・パック・プロデュースの
2曲はどちらもよいが、白眉はラスト、マイケル・マクドナルドとの共作曲。
ストリングス・アレンジもきれいに決まったまさにシルキーなメロディ。
マイケル本人も演奏に参加しているができればデュエット曲にしてほしかった。
1. It's Gonna Be Special/君はスペシャル・レディー QJ
2. Rhythm of the Street/夜にときめいて       NMW
3. All Behind Us Now/別れの時             DP
4. Hot! In the Flames of Love/今夜はホット・ラブ   NMW
5. Change Your Attitude                 GB&CM
6. Shoot the Moon                     GB&CM
7. I've Got My Heart Set on You/あなただけ      OEB
8. Fine Fine Fella (Got to Have You)          OEB
9. Starstruck                        NMW
10. Any Way You Can/哀しみのエチュード       DP
クインシー・ジョーンズ、ナラダ・マイケル・ウォルデン、デヴィッド・パック
グレン・バラード&クリフ・マグネス、オリー・E・ブラウン
22 : 30 : 19 | デビュー・アルバム『Inside Out』 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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