『さらば、ベルリン』試写会
2007 / 09 / 13 ( Thu )
『さらば、ベルリン/THE GOOD GERMAN』
2007/09/22公開 http://www.saraba-berlin.jp
さらば、ベルリン_DVD
DVD 2008/02/08発売

以前スティーブン・ソダーバーグは不調だと書きましたが、それを確かめるのはオーシャンズ・シリーズではなくこの『さらば、ベルリン』だと思っていました。しかし実際に見ると自分の考えを再確認させられました。

この映画には見る前からいくつかのマイナス点があります。まずは題名と時代背景がロバート・デ・ニーロ監督の『グッド・シェパード』と似ていて混乱させられることです。あちらの主役は『オーシャンズ』組のマット・デイモンです。相手役のアンジェリーナ・ジョリー(同じく『オーシャンズ』組のブラッド・ピットのパートナー)というのも混同する要因です。

まあこれは多少混乱する程度のことですが、この映画の主役でもある盟友ジョージ・クルーニー監督作品『グッドナイト&グッドラック』とはモノクロということも含めて似ています。『グッドナイト~』には
マッカーシー上院議員を本物の映像を使ったという理由もありますが、時代的には似ていても内容は完敗でしています。ちなみに映画を見る前に読んだ原作では冒頭で二次大戦中の戦争報道でも有名なエド・マローの名前を出して登場人物のキャラクター設定に使っています。

映画はアメリカ人記者がかつての赴任地、ポツダム会談が開かれている時期のベルリンでかつての人と再会し、彼女の周辺に起きている事件に足を突っ込むという内容です。

一番の問題点はトビー・マグワイアでしょう。軍人ながらチンピラという役を演じるものの、まるでピーター・パーカーが背伸びしてワルを演じているような印象しか受けません。キルステン・ダンストとは違ってトビーは『スパイダーマン』以降では秀作『シービスケット』しか出ていないので期待していただけに、これは残念です。声のトーンも高いのも気になります。監督はもっと演技指導をすべきでしょう。実は彼が演じるタリーは原作で生きて登場しません。でも同じ設定にして出てくるのは証言や想像による再現シーンという方が面白かったのではないでしょうか。

原作を時間内に収めるために複数の出来事や人物をいくつかにまとめるのは構いません。しかしケイト・ブランシェット演じるレーナは行動に一貫性がなく、これは原作を知らない人にも不満が残るはずです。彼女の最後の行動を見て「だから『さらば、ベルリン』なのね」と思われたらたまりません。これはファム・ファタールではなく単なるバカです。この系統の作品なら『ブラックブック』の方がはるかによく出来ています。結局クラシック映画の雰囲気だけを再現しようとしてもだめということでしょう。

テーマ:☆試写会☆ - ジャンル:映画

23 : 00 : 53 | 試写会 | トラックバック(2) | コメント(0) | page top
<<Emmy Rossum、"Mamma Mia!" Sophie役の候補だった? | ホーム | Emmy Rossum出演『オペラ座の怪人』ニュープリント上映決定>>
コメント
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバック URL
http://emfanjp.blog18.fc2.com/tb.php/353-3197e11f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
映画「さらば、ベルリン」
映画「さらば、ベルリン」に関するトラックバックを募集しています。
[2007/09/23 23:09] 映画専用トラックバックセンター
映画「さらば、ベルリン」
■感想: 2007年65本目の劇場鑑賞です。公開当日観ました。「トラフィック」「オーシャンズ11」のスティーヴン・ソダーバーグ監督作品。40年代ハリウッド黄金期の名作のスタイルを踏襲して描き出す全編モノクロ映像による歴史ミステリー・サスペンス。モノクロ映像は観て...
[2007/09/24 21:19] しょうちゃんの映画ブログ
| ホーム |