『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』を試写会で観賞
2008 / 01 / 14 ( Mon )
スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師/Sweeney Todd: The Demon Barber of Fleet Street
2008/1/19公開 http://www.sweeney-todd.jp/
スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師 特別版_DVD
DVD:2008/06/11発売

スティーブン・ソンドハイムと言えばボクのようにミュージカルに縁がない人間にとっては名前だけはよく聞くというタイプの人ですが、それでもたまにネットラジオのミュージカル・チャンネルを聞けば彼の曲はかかりますし、その中に彼の曲だけをかける局があるというだけでもいかに大物か分かります。

そんな彼のミュージカル『スウィーニー・トッド』が監督ティム・バートン、主演ジョニー・デップで映画化されました。この映画が舞台の映画化らしいなと思うのは二箇所、まずは冒頭のスウィーニーとアンソニーのやり取りからラベット夫人(ヘレナ・ボナム=カーター)のパイ屋へズームする場面です。これは舞台における場面転換のパロディでしょう。さらには登場人物の少なさです。主演の二人の他には敵役の判事にアラン・リックマンと、彼の取り巻きにティモシー・スポール(『ラスト サムライ』『ハリー・ポッター』)、そしてインチキ・イタリア人には『ボラット』でインチキ・カザフスタン人を演じたサシャ・バロン・コーエン(出番は少ないですがインパクトはあります)。所謂有名俳優はここで打ち止め、ジョアナ、アンソニー、トビーと言った小さいながらも重要な役を演じるのは舞台を中心に活躍している俳優のようです。

歌については、ジョニー・デップはボイス・トレイナーを付けずに役になりきることで曲の本質に近づくようなやり方をしています。反対にヘレナ・ボナム=カーターは、トレーナーに付けています。自分が思ったより声が出て面白かったそうです。デップの歌は悪くありません、もちろん一流のミュージカル・スターには適いませんが、メロディを追うというよりはキャラクターや歌詞の内容を重視した歌い方は
いかにも映画俳優らしいです(蛇足になりますが映画版『オペラ座の歌人』でアンドリュー・ロイド=ウェバーが求めていたものはこれだったのだのかもしれません)。ただ符割が怪しくなる箇所があるのは御愛嬌。アラン・リックマンの歌はほぼ彼の話し声と同じで低音の魅力で迫ります。これに対してヘレナ・ボナム=カーターはきれいに歌っています。予告で聞いたときには気にならなかったのですが、実際に映画を見るとジョニー・デップらの男優陣の方があっている様に感じました。他の女優陣もきれいに歌っています。

全体的にテンポは悪くないものの、前半のミセス・ラベットのスウィーニー・トッドへの思いや、人肉パイを作ることになる過程はやや弱い気がしますが、これは歌を歌う都合もあるのである程度は仕方ないでしょう。映像はオープニングの映像が多くを語っています。ダークな背景をくすんだ血の色が染める、これが基調です。また物語の展開上、グロい場面も多いです。舞台では血糊を使えば済むところも映画では当然、もう少し現実に近いものが吹き出ます。喉元を掻っ切られるのを見るのは人によっては辛いかもしれません。とはいっても所々にはユーモアも散りばめてあり、そこはこの監督・主演コンビらしくてにやりとさせられます。

ラストを見た直後はクライマックスにしては少し弱いと感じましたが、後から考えるとそれぞれの登場人物による屈折した愛情表現と数々のすれ違い、それゆえに起こる連鎖する悲劇。そう、悲劇のラストはこのくらいやらなくてはいけません。オリジナルの楽曲から「バラッド・オブ・スウィーニー・トッド」がありませんが、オープニングでこの旋律が流れます。次に見るときにはこれがトッドのどんな心情を表しているかに注目して見ることにします。

ここからは映画に直接は関係ありません




エミー・ロッサムがスティーブン・ソンドハイム生誕75周年イベントに出席したような記憶があったのですが、実際に調べてみると勘違いでした。記憶と言うのは恐ろしいものです。もしこの映画にエミーが出るとしたらジョアナでしょうが、出番が少ないのと少しクリスティーヌとダブます。アルバムの録音もあったのでもしオファーがあっても断ったでしょう。以上妄想でした。

テーマ:☆試写会☆ - ジャンル:映画

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