『アメリカン・ギャングスター』を試写会で観賞
2008 / 01 / 26 ( Sat )
アメリカン・ギャングスター/American Gangster
2008/02/01公開 公式:http://americangangster.jp/
アメリカン・ギャングスター
DVD 2008/08/27発売

リドリー・スコットが監督、デンゼル・ワシントンとラッセル・クロウでギャング対警察の映画を作るとはじめに聞いたときにはどちらがどっち役をやるのだろうと疑問に思いました。アメリカのギャングに詳しい人にとってはフランク・ルーカスの映画ならどちらかはすぐに分かったでしょうが、詳しくない日本人にとってはどちらがどっちをやっても似合いそうなので、気になるのです。正解は黒人ギャングの話なのでデンゼルがギャングで、ラッセルが刑事です。より比重が置かれているのはデンゼルの方で、それは配役を見れば分かります。デンゼルの弟は個人的にお気に入りのキウェテル・イジョフォー、もう一人のオスカー俳優キューバ・グッディング・Jr(あまり似合ってない?)もいます。音楽界からはZA、コモン、T.I.といった具合です。これに対してラッセル側の人間は俳優のネームバリューよりもキャラクター重視とという感じです。中ではこのところよく見かけるジョシュ・ブローリンがいかにも小悪党というキャラクターで登場します。女優陣ではラッセルの妻のカーラ・グギーノくらいしかメジャーな人はいません。それでもミス・プエルト・リコを演じるライマリ・ナダルは本人もプエルト・リコ出身で、『デジャヴ』といい、この作品といい若い美人と共演できるデンゼルは羨ましいですね。

デンゼル・ワシントン演じるフランク・ルーカスは仕えていたギャングのボスの地位を引き継ぎ、新たに、純度100%のヘロインを原産地から直接輸入するルートを開拓しトップへとのし上ります。ギャング映画ではそこまでの過程で起こる他の組織との軋轢や泣いて身内を切るといった要素は、この映画ではあるものの大きな位置を占めません。主人公はむしろ堅実なビジネスをやる人間として描かれます(もちろん最終的には隙を見せて捕まるわけですが、このエピソードも面白いです)。彼はまとまった金が出来ると田舎から家族を呼び寄せ、自分の組織を身内で固めます。ミス・プエルト・リコを若い妻に迎えるというのはもしかして表の顔のために必要だったのかもしれません。

一方、ラッセル・クロウ演じる刑事リッチー・ロバーツは汚職がはびこる警察組織の中では潔癖過ぎて浮いていますが、私生活には問題ありの人物です。やがて麻薬捜査班を組織することになり、汚職とは縁がなさそうな人間を集めます。ここでようやくリッチーの行動が生き生きしているように見えます。逆に言うとそれだけ当時の警察組織が腐っていたということでしょう。

二大オスカー俳優の共演と言っても実際に二人が顔をつき合わせるのはラスト30分くらいからでしょうか、例えばそれまで何度か顔を合わせていたとか、何度も証拠を掴みながら逮捕までは至らなかったというような関係ではありません。二人はラストに共通の敵に立ち向かうことになります。共通ではあるものの、そいつらを引き摺り下ろしたいと強く思っているのはリッチーの方です。この敵の存在を大きくして、二人がそれぞれ敵に押し込まれ、それに抵抗するというような演出方法もあったでしょうが、ここでのリドリー・スコットはそういうことはしていません。全体的にも張り詰めた緊張感が映画を支配するということもないので、不満を感じる人もいるかもしれません。個人的にはフランクが追い詰められる場面や麻薬の輸送方法の謎が解明される場面も必要以上に盛り上げなかったことに逆に好感が持てます。2時間半という長丁場ながらも大げさすぎて疲れることも、緩すぎて飽きるということない演出はベテラン監督らしい的確な仕事だと思います。

サントラの収録曲に パブリック・エナミーを見つけたときにはこれだけが時代が違うなと思いましたが、映画を見て納得しました。また本編後の映像もお見逃しなく!!

テーマ:☆試写会☆ - ジャンル:映画

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