『ヴォリューム・ワン』シー&ヒム
2008 / 05 / 24 ( Sat )

『ヴォリューム・ワン』シー&ヒム

別のところでふれると予告したシー&ヒムのデビュー・アルバムがめでたく日本発売された。この女優ズーイー・デシャネルとM・ウォードのデュオ・プロジェクトが組まれた切っ掛けは映画『The Go-Getter』のためにリチャード&リンダ・トンプソンの「When I Get To The Border」を録音したこと。Pヴァイン・レコードにはもう一がんばりしてこの曲をボーナス・トラックとして収録してほしかった。

通常こうしたデュオというと彼女は歌うだけというパターンが多いが、シー&ヒムではズーイーがカバー曲の以外の作詞作曲している(M・ウォードは彼女を立てるために自作を提供しなかったのだろう)。こうしたデュオが存在しなかったわけではないが、重要なポイントだ。

M・ウォードによるサウンドはルーツ音楽よく勉強しているシンガー・ソングライター風。雰囲気はあるしズーイーの歌もけだるくていい。この路線ではスライド・ギターが印象的な4. Change Is Hard、ストリングスが加わった6. Take It Back、9. Black Hole~10. Got Meと続くフォーク~カントリー調の曲良い。ただ低い音域で歌われる曲が多いので地味、それがM・ウォードの作る音に引っ張られたものだとするとやや残念。ジェイソン・シュワルツマンのココナッツ・レコーズに参加した女優二人を比較するとキルステン・ダンストの歌声のほうがキャッチーなのだ。7. I Was Made For Youのような音域で歌う曲がもう少しほしい。

そしてこのアルバム最大の聞きものが12.Sweet Darlin'。偽スペクターっぽいサウンドがたまらない。で、これの共作者がジェイソン・シュワルツマン。ズーイーの元彼との共作曲なのに、この曲調にこの歌詞とは!というわけで『ホテル・シュバリエ』のモデルは彼女ではないかと思ってしまうわけだ。『ハプニング』のプロモーションで彼女を来日させて誰かその辺を聞いてほしい。

リチャード&リンダ・トンプソン「When I Get To The Border」は(その前にリチャードのソロ・アルバム『Henry the Human Fly 』(1972)があるものの)この夫婦デュオのデビュー・アルバム『I Want to See the Bright Lights Tonight(1974)の1曲目。なんと言っても聞き所は次々ソロをとる楽器の音色、本人のギターを始めてとしてみんな同じ系統で、これほどリチャードのギターの特徴を表した曲はない。彼と彼女によるカバーは音色よりも歌詞重視だと思われる。

『I Want to See the Bright Lights Tonight』Richard & Linda Thompson
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