2008年に『ハイスクール白書~』を観る
2008 / 09 / 07 ( Sun )
ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろDVD
ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ!/ELECTION (1999)

この映画は日本未公開作品で邦題に問題があるが深夜に放送されたこともあるし、廉価版で何度も出ているので比較的知られていると思う。監督・脚本はアレクサンダー・ペイン。この作品で認められ(アカデミー賞脚色賞候補)、2004年の『サイドウェイ』(アカデミー賞作品賞・監督賞他5部門で候補)でさらに高い評価を受けアカデミー賞脚色賞を受賞した。

ヒロインはリース・ウィザースプーン。『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』のジューン・カーター役でアカデミー賞を受賞したとは言え、リースが生み出した最高のキャラクターといえば『キューティ・ブロンド/LEGALLY BLONDE』シリーズのエル・ウッズとこの映画のトレイシー・フリックに尽きる(この二人の前段階として『カラー・オブ・ハート/PLEASANTVILLE』のジェニファーも捨てがたいが、あれはやはりトビー・マグワイアの映画ということで除外)。

ちなみに監督はコメンタリーでリース・ウィザースプーンの初登場シーン(カメラを止めて彼女の変な顔をアップにする)場面について「あの女優が嫌いでしょう?と聞かれるが、あれは役柄でトレイシーは本当に嫌な娘なんだ」と言っているが、観た人全員が「分かった、分かった。お前はリースの変な顔が好きなんだな」と突っ込んでいるに違いない。

リースが演じるのは自己主張の強い優等生トレイシー、彼女は当然のように生徒会長選挙出馬する。生徒会担当の教師ジム(マシュー・ブロデリック)は彼女がかつて同僚の教師デイブと関係を持っていたのに平然としている姿を見て、このままではいけないと思い、けがで部活ができないアメフトの人気選手ポール(クリス・クライン)を担ぎ出す。そこにポールの妹タミー(レズ)まで出馬して選挙は混乱する。トレイシーとポールの共通点は自分のことが分かっていない点。数々の生徒会活動をしてきたトレイシーは生徒会会長になるのは当然と思っているがそう思っているのは本人を含めた数人だけだ。一方ポールはアメフトの人気選手として何の不自由のない学生生活を送ってきたが、そのブランドを剥ぎ取ってしまえばほとんど魅力はない。トレイシーはそれに薄々気付きながら前に進むしかない。その姿は今ならヒラリー・クリントンを思い出させる。ポールはそれに気付かないが、それでも彼は幸せだ。監督もお気に入りだと言うタミーは変わり者に見られるが二人と比べると自分に正直で、自分がどう見られているかも知っている。

この映画をよく見ると生徒はほとんど損をしていない。トレイシーの教師との不適切な関係や選挙での不正、ポールがけがと選挙への出馬とマイナスになりうる出来事も外部の力で解決される。ただひとりタミーだけが罰を受ける。学校からは停学の処分を受け、両親からも愛想を尽かされ(彼女は養女)転校することになる。しかしそれは彼女にとっては都合の良いことになっているのが面白い。親友リサに友達以上の関係を迫ると拒否され、リサが兄のガールフレンドになってことを恨んで兄の出ている選挙戦に乱入。選挙中に問題を起こしてミッション系の女子高へ転校し、新しいガールフレンドを見つける。この映画で一番美しい結末を迎えるのは彼女だ。それに対して損をするのはデイブにジムと教師側と皮肉が効いている。

生徒会会長選挙を持ち出して高校内の階層を浮かび上がらせると言うところまでは行っていないが、生徒会活動に熱心なトレイシーが母子家庭で、ポールの家は地元企業の経営者というのが(やや単純化されているが)面白い。学校にいるときと家に帰ったときでは立場が違ってくるのだ。また同性愛に関しては暗く描かれておらず、隠すか公言するかを迷う様子も、当事者以外に彼女の趣向が知られて問題になることもないのはやや都合が良すぎるかもしれない。

『ヘザース』を保留するとして。これで脚本家があげた映画はこれで終了。あとは他の出演者の出演作など、関連作を取り上げる予定。

エミー・ロッサム出演映画『Dare』詳細不明
22 : 00 : 43 | Dare | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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