2008年に『ミーン・ガールズ』を観る
2008 / 09 / 22 ( Mon )
ミーン・ガールズ スペシャル・コレクターズ・エディションDVD
ミーン・ガールズ/MEAN GIRLS (2004)

本作にヒロイン(リンジー・ローハン)の母親役でアナ・ガステヤーが出演している。これは「サタデー・ナイト・ライブ」人脈だ。他のSNL関係者は、ノーバリー先生役のティナ・フェイは脚本も担当(それゆえに美味しいところを持っていく場面が多々あり)、ティム・メドウスはデュバル校長、憎まれ役レジーナ(レイチェル・マクアダムズ)の母親役にエイミー・ポーラー(この母子役者の年の差は6歳!これはレジーナを演じたレイチェル・マクアダムズが25歳過ぎで演じているからというのも大きい)となっている。とは言えこの中で純粋なコメディ演技を求められたのはエイミー・ポーラーだけだ。SNLといえばアメリカでは大評判の(日本ではほとんど話題になっていないが)9月13日のサラ・ペイリンとヒラリー・クリントンのパロディがあった。喋っていることが分からないと楽しめない面もあるが、初見でもヒラリー熱弁の脇でポーズを決めているペイリンなどは笑える(その後内容がある程度分かると色々な箇所で面白くなった)。サラ・ペイリンをやったのがティナ・フェイ、元々メガネ姿が似ている二人と評判だったが、素顔を見ると目も口も彼女の方がシャープ。でもメガネをかけると本当に似ている。一方エイミー・ポーラーのヒラリーは外見的には似ていない、それでも大統領候補指名争いで不利になり余裕がなくなってきたヒラリーの表情をよくとらえている。ちなみにエイミー・ポーラーは妊娠中で、旦那は『俺たちフィギュアスケーター』のパートナー。

両親の仕事の都合でずっとアフリカで暮らしていたケイディ・ハーロン(リンジー・ローハン)は16歳になって初めてアメリカの高校に通うことになる。ルックスもいい彼女のこと、日本のドラマなら周辺とのギャップを感じながらも人気者になり、学校の良くない点を改善してゆく展開になるだろう。しかしアメリカの高校生活は違う。初日の教室で席を取ろうとしてもグループ分けがきっちりとしていて入る隙がなく、知り合ったのはゲイ男ダミアンとゴス女ジャニス。彼らから校内の勢力図を教えられ、レジーナ(レイチェル・マクアダムズ)率いる最強にして最凶のグループ・プラスチックス(レジーナ、グレチェン、カレン)の存在を知る。そしてケイディはふとしたことからレジーナに気に入られてプラスチックスに入ることを許される。かつてレジーナに酷いことをされたジャニスはケイディにププラスチックスの中でレジーナの弱点を探すように頼む。レジーナもそんなに悪い子じゃないと思ったケイディはプラスチックスとともに行動し、次第に彼女たちに影響されてゆく。しかしお決まりの男の子問題でレジーナの真の姿を知り彼女を追い詰めると言うジャニスに同調する。レジーナの復讐が果たされたと思った瞬間にケイディは全女子学生を巻き込む問題の中に放り込まれる。

この映画は女の子による「あんな奴、死んじゃえばいいのに」とノートに書いてしまうような残酷な面や嫌がらせや嫉妬等の(おそらくは)リアリティがあるエピソードが展開されるのだが、自殺や妊娠、銃の持ち込みと言ったシリアスな展開にはならない。当然死人は出ないし、重傷者は一人いるが無事に回復している。製作者たちのコメントを聞く限りこれをシリアスにしてカルト映画を造ろうと言うよりはDVDになったら学校生活に悩んでいる母娘に見てほしいと考えているようで、言葉遣いが行き過ぎないように配慮している様子がうかがえる。その一方でクリスマスでの4人娘によるセクシー・サンタ・ダンスを見せるなど男向けの場面もきちんある。

特典映像を見ると一番意地悪なレジーナに関してはリンジー・ローハンとアマンダ・セイフライドも候補だったと言っている。前者は嫌われ役の印象がつくのを避けるために、後者はファニーな魅力を発揮する取り巻きの方がふさわしいと言うことでそれぞれの役になったそうだ。そしてレジーナを演じるレイチェル・マクアダムズ、彼女は地毛がブロンドなのだが、なぜかブロンドが不自然に見えるという人で(撮影時期によってはウィッグを使用とのこと)、その髪の印象も手伝って文字通りプラスチックな人形のようだ。劇中でボーイフレンドは「レジーナは意地悪で欠点が目立つけど、それだけの娘じゃない」というが、それよりはケイディの「レジーナは嫌いだけど、レジーナには好かれたい」という方がしっくりくる。見終わるとこの女優の旬を捉えていることもあり印象は悪くない。これがリンジー・ローハンならやはりぽっちゃりし過ぎだし、アマンダ・セイフライドだと目が鋭すぎて実生活でも物を投げられるくらいに嫌われ役になっただろう。結果的には4人の配役は絶妙だと言える。4人の関係だとレジーナがケイディに貶められての女王様の交代、つまり他の二人がレジーナを捨ててケイディについてゆく場面が印象的だ。さらにレジーナとケイディの関係ではレジーナが復讐をやり返す校長室とすべてが収まった後のラスト、この二箇所で二人が交わす視線の対比も面白い。

物語は女子学生の自分の思いをぶちまけ、「裏でこそこそ悪口言っていても気分が良くなっても仕方ないのよ」と一応大団円を迎えるが、考えてみると校内の勢力図は少し変わっただけで、大きく変わったわけでもない(もちろん各グループへの偏見は少し減っている)。ダミアンはクリスマス・パーティーで周りにバカにされながらもクリスティーナ・アギレラの「ビューティフル」を歌い上げる。彼は自分のことをよく理解しそれを恥じることもなく主張できるという意味においては、この映画の最強のキャラクターである。その意味では彼の存在は一種のファンタジーで、彼の言うことはいつも正しい。

最近の映画らしく1枚ものにしては特典も充実しているが、憧れの男の子が出てくる場面でティナ・フェイがジミー・ファーロンとアシュトン・カッチャーの名前を出す辺りにこの人の好みを見た気がする。

さて、本作のラストを真似て関係者たちの2008年の様子について書いてみよう。監督のマーク・ウォーターズは『スパイダーウィックの謎』が公開、『ミーン・ガールズ・パート2』の予定もあるという。現在はレズ恋愛中という噂があるリンジー・ローハンは乱れた私生活が祟って自らスターの座を降りたがTVドラマ『アグリー・ベティ』のへのゲスト出演で復活への足がかりを模索中。ベティとは同級生だったが今は立場が入れ違ってしまったという設定らしいが、もしかしたら本作をふまえている設定なのかもしれない。レイチェル・マクアダムズは『きみに読む物語』『ウエディング・クラッシャーズ』と話題作に立て続けに出演して天下を取ったかと思われたが、突然自然保護活動を優先しgreen is sexyなるサイトの立ち上げも参加。日本でも公開された『あぁ、結婚生活』で映画界に復活。30代に突入し元々の童顔とどう折り合いをつけるのか悩みながらも邁進中。プラスチックス一のバカ女を演じたアマンダ・セイフライドはミュージカル『マンマ・ミーア!』の映画版に出演し歌も披露している。そしてグレッチェン、ではなくゴス少女ジャニスを演じたリジー・キャプランは『クローバーフィールド』に出演。ティナ・フェイとエイミー・ポーラーの二人はコメディ『Baby Mama』をヒットさせた。

エミー・ロッサム出演映画『Dare』詳細不明
23 : 30 : 56 | Dare | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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