ここがヘンだよ『DRAGONBALL EVOLUTION』脚本。ピッコロ大魔王編:『DRAGONBALL EVOLUTION』考察その3
2009 / 03 / 24 ( Tue )
書きたいことは色々とあるが長すぎると困るので小分けで開始します。


ここがヘンだよ『DRAGONBALL EVOLUTION』脚本。ピッコロ大魔王編

脚本家組合ストライキ中に映画撮影が始まったこの『DRAGONBALL EVOLUTION』、ストライキ中でも大丈夫な理由は知らないが考えられそうなのは(1)以前からある古い脚本を使用(2)組合とは無関係の人物を雇うの二つ。(1)の場合には現場で変更はできないのかもしれない。

さてこの脚本というか設定のおかしい点を見てみよう。オープニングで2000年前のピッコロによる侵略とそれを防ごうとする老師たちとの攻防が描かれる(この2000年というのがまた中途半端で、ほとんどの人々が忘れ去る神話になるには新しすぎる)。ここは『ロード・オブ・ザ・リング』を参考にしたのだろうが、あれが古い歴史から現時点の指輪所有者まできれいにつながっていたのに対して、こちらは昔の話をしただけで今につながっていないのでドラゴンボールの存在意義が説明されずに終わってしまっている。

この映画で一番問題なのはピッコロの復活の過程が一切描かれないことである。本来ならオープニングはこちらを持ってきて地球の危機を表現し、2000年前の話は中盤に亀仙人がすれば十分なはずだ。復活の様子がないことで物語上におけるピッコロの位置付けがされないことになってしまっている。画面に初登場したピッコロは日本らしき土地を簡単に破壊し、ドラゴンボールを手に入れる(この場所は近代都市が近くに見えるのに破壊されたときには江戸時代の集落跡のようになるというのもヘンだ)。オープニングの説明ではまるでピッコロは司令官で現場担当はオオザルのようだが、復活したときのピッコロは湖を簡単に干上がらせるなど十分に強力で、オオザルも必要ないように見え、ドラゴンボールを欲しがる理由すら不明となっている。

ピッコロとオオザルの関係で言えば2000年封印されていたピッコロがどうして地球に来て約20年のオオザルの存在を知っているのは謎だ。好意的に解釈すればナメック星人とサイヤ人はテレパシーでやり取りができて、地球に来ることになるサイヤ人はすべて名前がカカロットなのだろう。だとしてもピッコロの復活とサイヤ人がオオザルになる時期が一致するのは偶然にしてはできすぎている、一体サイヤ人は何年ごとに地球に送られているのだろう?ではピッコロを復活されたのは誰かというとマイしかいない。田村英里子のインタビューによると彼女は異星人だそうだ。ナメック星人が地球で封印されていることを知っていて、英語も日本語も話すことができ、血を手に入れるとその人物に変身できる異星人、確かに部下としては有能だ。

まとめるとピッコロがドラゴンボールを欲しがる理由が、原作のように若さを取り戻すというのならまだ納得するのだが、地球への復讐という漠然としたものしか示されていないために物語の中心設定がなくなっている。文字通り地球を破壊したいなら話は別だ。ただしオオザルとの関係というのは映画ならではの設定で面白いかもしれない。



次回は、ここがヘンだよ『DRAGONBALL EVOLUTION』脚本。高校生悟空とチチorオリジナル・サウンドトラック:あゆはいないが界王さまはいる?のどちらかの予定

エミー・ロッサム出演映画『DRAGONBALL EVOLUTION/ドラゴンボール』2009年3月13日日本公開、2009年4月8日全米公開
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