ミシェル・トラクテンバーグ出演映画『セブンティーン・アゲイン』
2009 / 05 / 20 ( Wed )
レイトン・ミースターにつづくエミー・ロッサムの友人第二弾は『セブンティーン・アゲイン』
に出演しているミシェル・トラクテンバーグ。ミシェルがエミーならいかにも文科系女子同士らしくて、少なくてもエミーとレイトンの組み合わせよりは違和感がない。逆に言えばレイトンが一般的なイメージよりはこっちよりな人だと言うことだ。

ミシェルは1985年生まれなのでエミーやレイトンの一つ年上。子役として様々なドラマに出ているが有名なのは『バフィー』か、映画では『ユーロトリップ』や『アイス・プリンセス』など主な出演作。最近の作品としてはシリーズの終盤に登場する『ゴシップ・ガール』やサンダンスで上映された(だから同じくサンダンスに来ていたエミーと顔をあわせたわけだ)『Against the Current』など、新しい医療ドラマ『Mercy』が待機中。

この映画のミシェル・トラクテンバーグは高校3年生の役でちょっとゴス入っているが彼女は目が大きいので、この手のメイクをするとパンダやタヌキに見えてしまうことが多く、あまり似合わない。髪型がストレートの真ん中分けだとそれが増長される。彼女の演技そのものはまだ高校生役ができるほどに手堅い。

『セブンティーン・アゲイン』
セブンティーン・アゲイン / 17 Again
2009/05/16公開 http://www.17again.jp/
セブンティーン・アゲイン 特別版 [DVD]
DVD 2009/11/03発売

37歳の離婚協議中、会社での出世もできない冴えない男マイク・オドネル(マシュー・ペリー)が17歳の高校生(ザック・エフロン)の姿に戻ってしまうコメディ、「ザック・エフロン主演の毒にも薬にもならない健全な映画でしょ」と言われれば、たしかにその通り。17歳のマイクは周囲が危ない方向へ行きそうになると軌道修正するので、そちらには行かないようになっている。

タイムスリップの変形である、中身は大人でと外見が子供(またはその逆)という映画はこれまでもいくつもあったが、その手の映画につきもののジェネレーション・ギャップではマイクが高校に再入学する最初の日にだけ登場するだけだ(ちなみに入学のために書類を偽造するのは89年のマイクの親友でオタクのネッド、彼の活躍はこの映画のキーポイントとなる)。マイクが用務員が川で溺れているところを救ったあとで17歳の姿になり、そのマイクの守護聖人(天使?)というべき用務員を演じているのは『3人のゴースト』に出ていたビル・マーレー…ではなく兄のブライアン・ドイル=マーレイ。ということでフランク・キャプラ監督『素晴らしき哉、人生!』やディケンズの『クリスマス・キャロル』を思わせる。しかし離婚協議中で別居していることもあって37歳のマイクがいなくてもあまり影響がなく、暗い世界でもない。妻のスカーレットなどは夫がいないうちに新しい才能に目覚めてしまう。ということで17歳のマイクがやることと言えば、バスケット部でいばっているスタンと娘のマギー(ミシェル・トラクテンバーグ)を別れさせること、そのスタンにいじめられている息子のアレックスのバスケットの才能を伸ばしてやること。もちろんこれらもうまくいき、残りは離婚問題となるが、これもどうなるかは簡単に予想が付く(製作者側はスタンの存在が暗い世界なのかもしれないが、そうとは思えなかった)。

この映画がいいのは学園モノのお約束を抑えていること。こどもが小さいままだと思っている親、イジメられっ子といじめる運動部員、家での祝勝パーティーと帰ってきて怒る保護者。とくに彼らの進路に関しては、試合に大学のスカウトが来て緊張するスポーツ選手(17歳のマイクはこのときにスカーレットの妊娠を知り、大学進学を諦めることになる)、高校時代のオタクプログラムを開発して金持ちになっているネッド(しかしオタク気質はそのまま)、地元のスパーに勤めると言うスタン、進学できる学力がありながらスタンのためにコミュニティ・カレッジに行くと言うマギーという具合で、このへんは小さなリアリティがあっていい。

この映画で一番の笑いを取るのはネッドで、家にある『地球の静止する日』(1951)のポスターやスター・ウォーズ・グッズ(正式な許可を受けたようでライトセイバーの起動音も出る)の数々なのだが、校長先生とのデートで映画『ロード・オブ・ザ・リング』ネタになると、この映画がLOTRと同じくニュー・ラインの映画だったと気付かせる。マイクの妻を演じるのはレスリー・マン、現代アメリカ・コメディ界を代表する製作者ジャド・アパトー夫人だけあっていかに笑わせるかではなく、いかに笑われるかをよく心得ている。『ノックトアップ』で見せた倦怠期の夫婦ネタも健在だ。

というわけで主演のザック・エフロンにほとんど触れなかったが、もちろんバスケットの場面など彼のアイドル映画として正しく機能していることはいうまでもない。
21 : 30 : 04 | ミシェル・トラクテンバーグ / Michelle Trachtenberg | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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