『幸せはシャンソニア劇場から』 『ナイトミュージアム2』とは別の意味でファミリー向けと思えば楽しめる
2009 / 08 / 28 ( Fri )
幸せはシャンソニア劇場から / Faubourg 36
2009/09/05公開 公式HPhttp://www.chansonia.jp/

幸せはシャンソニア劇場から [DVD]
DVD:10/04/23発売
(これはかなり前に監督さんのQ&Aつきの試写会で見たので細部の記憶違いあるかもしれないことをはじめにお断りしておきます)

『コーラス』のクリストフ・バラティエ監督による新作です。あの映画でずっと校門で待っている子供(正直に言うとあまりよく覚えていません)も成長して登場します。お父さん役は『コーラス』の音楽教師ジェラール・ジュニョです。彼が演じる劇場(ミュージック・ホール)支配人ピゴワルが警察にいるところから映画ははじまり、過去を回想してゆきます。不況で閉館となったシャンソニア劇場で働いていたピゴワルは仕事が無くなって飲んだくれ、息子のジョジョが密かに得意のアコーディオンで小銭を稼いでいました。ところが警察に見つかってしまいピゴワルは保護者失格として別れた妻にジョジョを預けることになってしまいます。これではいけないと奮起したピゴワルはジョジョとまた一緒に暮らすために、またかつての仲間と活気の無い街のために劇場を再建しようとします。芸人や若い女性歌手ドゥースを得た劇場は盛り返しますが、当然映画はそこからまた色々なことが起こります。

個人的には二つの点で不満があります。まずはこれを見終った時点で連想したのがフランク・キャプラの『素晴らしき哉、人生!』でした。ある時点から始まり物語が回想で語られるスタイルと不況という社会状況に共通点を見出したのです。『素晴らしき哉、人生!』が天使というファンタジー要素を持ち込みながら、映画の中では(とくにお金にまつわる)厳しい現実をいくつも見せつけています。それゆえにその先にある小さな奇跡に説得力があるのです。これに対して、『幸せはシャンソニア劇場から』は戦争や政権交代に労働運動といった社会的要素を含みながらも、現実の厳しさの追及は甘く、むしろ話の展開がご都合主義に感じてしまいます。

二つ目はこれを見たときはちょうど伝説のギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトの伝記を読んでいたことと関係します。この劇場の立ち位置としては庶民の施設なのでしょうが、この映画にはジャンゴの伝記に出てくるようなやばい連中の匂いや街のざわめきと言うようなものは、この映画からは感じられませんでした。あとジョジョのアコーディオンの音色(あるいは機種の種類?)も物足りなく感じたのですが、当事の音楽はあんな感じが受けたのでしょうか。少し気になるところです。

それでも親子物語を中心に時おり社会問題を織り込み、音楽(オーディションで受かった新人女優が実際に歌っている)を前面に出した作りなので『コーラス』の監督作品としては十分に楽しめます。全体的にも人と人のつながりの描き方など基本的なところは押さえてあるのでいやな感じはしませんし、人の優しさがしみてくるような9月に見るにはいい映画だと思います。

テーマ:☆試写会☆ - ジャンル:映画

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