『アイアンマン2』試写会。 『マイ・ブラザー』とは違い主演俳優の魅力で引っ張る
2010 / 06 / 05 ( Sat )
アイアンマン2 / Iron Man 2
2010/06/11公開 公式:http://www.ironman2.jp/
アイアンマン2 スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]
2010/10/22発売

『アイアンマン』は実によくできた男子映画でした。男子なら飛行機、車、銃、そしてプラモデルなどに夢中になるわけで、それらをすべて実行できた男トニー・スタークが主人公となっているのだから最高です。とくにアイアンマン一号機を作るときのプラモデル感覚がたまりません。それでいて女性にはモテモテ、でも本命がいないという寂しさを感じさせる一方で、それを埋めてくれそうな秘書ペッパーとの関係は付かず離れず状態と、まさにマンガのようでありますが、それをロバート・ダウニー・Jr.が演じると嫌味がないという点が素晴らしいのです。

そのプラモデル感覚は本作でも発揮されますが、それをやるのはなんとミッキー・ローク演じるアイヴァン・ヴァンコです。その場面はたしかに予告編にも出てくるのですが、ロークというと頭を使うより体力派だと思うので意外でした。捕らわれて武器を開発というのは『1』と同じ流れではありますが、主人公ではなく悪役がやるとどうしても地味に感じられます。悪役はもっとがんがん行かないと!

また予告を見たときからなんとなく感じていたのですが全体的には『スパイダーマン3』や『ダークナイト』のように登場人物が多くなってまとまりに欠けます。ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)の登場場面はスーパー・ヒーロー・チームであるアヴェンジャーズへの伏線として必要なのでしょうが流れは切れてしまいます。ナタリー(スカーレット・ヨハンソン)は敵か見方か分からない存在としてもっと引っ張ったほうが良かったと思いますし、その前にアクションがいかにも操られている風でまるでダメです。やる気がないように見えるのは個性でしょうが、それならアクション映画に出るのはやめましょう。出るならアクションをなめずに(アンジェリーナ・ジョリーとは言わないまでも)ジェシカ・ビール程度はやるべきですし、出来ないのなら交代させましょう。交代といえばテレンス・ハワードからドン・チードルに変わったのがローズ(ローディ)です。どちらも好きな俳優ですが、それぞれに良いところがあります。テレンス・ハワードならトニー・スタークの遊び友達としてお似合いですし、アイアンマンを見たときの「俺もこれに乗りたいなあ」という表情はハワードならではでしょう。ドン・チードルならトニーの兄貴分という感じでしょうか、アイアンマンに乗り込んで「俺が乗り込んじゃったよ」という表情が最高です。ただ俳優が交代したのですから、二人の親密さを示すようなエピソードを軽く入れておいたほうが二人のどつき合いから邂逅への流れが良くなったはずです。

初登場キャラクターで一番良かったのはジャスティン・ハマー(サム・ロックウェル)でした。コミックでの設定は知りませんがトニーのことをアンソニーとフルネームで呼ぶことから以前は親しかったことがうかがえます。しかしハマー社はスタークス社よりは劣るようですし、ジャスティン自身も小者で、トニーへのコンプレックスを感じています。その卑屈な感じをロックウェルはよく出していたと思います。正直に言うとハマーとヴァンコの関係はもっと強化してハマーを強い立場にしたほうがキャラクターにも深みが出たように思います。

今回の脚本家ジャスティン・セローは『トロピック・サンダー』の人だそうですが、話もやや詰め込みすに感じられました。モナコでのトニー対ヴァンコ対決直前のところなどはくどいですし、ギャグを含めて余計と感じられる箇所も何箇所かありました(運転手の格闘シーンは良しとしましょう)。今回一番うまいと感じたのはトニーをジャンキーとして設定したことです、ヒーローになることのジレンマを描くことによって単純なヒーロー者にはならないわけです。それに演じるのがロバート・ダウニー・Jrですから、これははまります。トニー・スタークとアイヴァン・ヴァンコともに父親の話が出てきますが。トニーの父親はハワード、もしかしてハワード・ヒューズからとったのでしょうか、アイヴァンの父親はアントン、かつてハワードとパートナーだったことを考えればトニーの名前は彼から取ったのかもしれません。父から子への継承というテーマは同じでも間違えてしまった人間とそうはならなかった人間とで対比されます。

バトルシーンは敵ロボットの数も増えて派手になっていますが、その下で何人の人間が死傷しているのだろう?という感覚は『1』より強かったです。戦闘の要因は自分たちのエゴですし、アイアンマンが登場するのは極狭い地域なのでこの見せ方だとアイアンマンが世界平和に貢献しているとは感じにくいと思います。また理解できなくはないのですが日本人の肌感覚として分かりにくいのは軍需産業の位置付けでしょう。トニーが呼ばれた公聴会から、ローズの行動までの場面、終盤のメダルの授与などです。

といくつか文句をつけましたが、それらを帳消しにしているのがロバート・ダウニー・Jrなのは間違いありません。モナコの自動車レースに出てしまう向こう見ずなところ、アイアンマン状態でパーティーに出るばからしさ、中毒になってもヒーローが止められない性格まで、最高です。新キャラクターが出てきてペッパーとの関係が深くならないのはさらなる続編を考えてのことでしょう。((おまけ))実はオリジナルにはエンド・クレジットの後にさらに映像があるようです。たぶん日本人が見たら?がたくさん出るだけのことでしょう。でもすぐに続編の予定がなくても続編をにおわす終わり方の映画はいくらでもありますし、そのままでいいではないですか、そんなことを言ったら海外ドラマのクリフハンガーのほうがよっぽど酷いと思います。

((2010/6/21追記))なんと公開版にはおまけが付いています。これはおもしろい試みだと思いました。ただパート1のおまけ映像がまったく本編と関係ないのに対して、本編にもアヴェンジャーズネタが入ってきているのでその辺の関係が難しいと思いました。

テーマ:☆試写会☆ - ジャンル:映画

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