『ベスト・キッド』試写会。 『ジェニファーズ・ボディ』より対象とする観客の絞り方がうまい
2010 / 08 / 04 ( Wed )
ベスト・キッド / The Karate Kid
2010/08/14公開 公式:http://www.bestkid.jp/

1984年に第一弾が作られた青春映画のリメイク、主人公ドレ・パーカーは「幸せのちから」でおなじみのウィル・スミス息子ジェイデン・スミス君です。父親のウィル・スミスは俳優としては不思議な個性を持った人だと思います。アクションから、コメディ、さらには知的な役までこなしますが、演技がうまいというタイプではありません。僕が思う彼の良さは役の特徴を素早く掴む点です。ジェイデン君もその勘の良さを受け継いでいると思います。

父親を亡くし、母親シェリー(タラジ・P・ヘンソン)と一緒にデトロイトから北京へと引っ越した12歳のドレ・パーカーが(空手ではなく)カンフーを習い成長してゆく様子はちょうどテレビ東京午後のロードショーでやっていたオリジナルとほぼ同じです。映画として大きく違うのは北京という舞台やカンフーではなく、主人公の年齢です。オリジナルで主人公たちが拘っていた自動車という存在が、こちらでは師匠ハンが拘るものとなっています。これは高校生にとって自動車を持つことが単にいけてるいけていないという次元を超えて性的な意味を持つことになるので、このリメイクでその存在が小さくなるのは当然です。

主人公がアフリカ系になったことでこれをオバマ時代の映画と見ることもできるでしょうが、それを言うなら中国との関係のほうが面白いと思いました。ドレが北京のアパートから公園に行って話しかけるのは金髪少年、見ているときは彼がドレをいじめると勘違いしてしまいました。実際には中国人少女メイ(ハン・ウェンウェン)に声を掛けたために地元のカンフー少年チョン(ワン・ツェンウェイ)にからまれ、その後集団で襲われたドレを助けたのがアパートの管理人ハン(ジャッキー・チェン)です。この三人三様の中国人像が興味深いです。メイはヴァイオリンを習い、両親はエリートで英語を話すように教育もされています。一方ハンの英語は必要に迫られた英語です。そしてメイにちょっかいを出したアメリカ人に嫌悪感を示すチョンはいわば古い体制の中国を表しているわけです。

権利の問題があるのでタイトルは『カラテキッド』ですが、ジャッキー・チェンのなので実際にやるのはカンフーです。弟子は若くなったので、師匠もそれに合わせて若くなったといえますが、ノリユキ・パット・モリタを知っているとさすがにジャッキーではどうかなと思うのですが、疲れた表情をしていてそこはある程度納得できます。練習の一環として日常生活の動作に意味を見出すわけですが、オリジナルのワックス掛けにあたるのがジャケット掛けなのはさすがに違和感が残ります(笑)。万里の長城ほか中国観光もあって北京オリンピック(2008年)便乗映画よりもそれらしいと言えるのではないでしょうか(ジャッキーが参加した『カンフー・パンダ』は例外)。観光やデートが長いといえば長いのですが、全体としてはあまり気になりませんでした。

ジェイデン・スミスは普段もワークアウトしているようで、映画の最後にはマッチョまでは行かなくてもちきんとアスリートの体つきに見えます。ただ、こちらも若いジャスティン・ビーバーとの主題歌の方がいまいちで、こちらの鍛錬も必要なようです。

テーマ:☆試写会☆ - ジャンル:映画

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