『ル・ノイズ』ニール・ヤング。 その姿は恐竜がのっしのっし歩くようだ
2010 / 12 / 27 ( Mon )
『ル・ノイズ』ニール・ヤング
『ル・ノイズ』ニール・ヤング Le Noise / Neil Young (2010)

同じカナダ出身のニール・ヤングとプロデューサー・ダニエル・ラノワという組み合わせはありそうでなかった組み合わせだ。ラノワがボブ・ディランやロビー・ロバートソンを手掛けてきたことを考えれば今まで無かったことが不思議だと思う人もいるだろう。この二人が一番接近したのはノワ製作のエミルー・ハリス『レッキング・ボール』のタイトル曲のデュエット。そのアルバムはハリスのイメージを一新した作品として評価されているが、中でもこのタイトル曲は繰り返しで成り立ち、音響やギターの音色など当時のラノア・プロデュースの典型といってもいい。

そんなダニエル・ラノアも90年代後半から00年代になるとプロデュース、ソロ・アルバムともにペース・ダウンしたような印象を受けるが、2007年のソロ・アルバム『ヒア・イズ・ホワット・イズ』はここからギアを入れ始めるような印象を持つ作品だった。ちなみにこの作品はジュノー賞のアルバム部門を制した(他の候補者はエミー・ロッサムのアルバムを手掛けたスチュワート・ブロウリー、シールとジュシュ・グローバンを手掛けたデヴィッド・フォスター、K.D.ラング、ニッケルバック)。

ダニエル・ラノアのスタジオで録音されたアルバムはエレクトリック・ギター(別にアコースティック2曲)による弾き語りだが、その言葉から連想される音とはまるで違う。ダビングはしていないでスタジオで鳴らされたヤングのギターをラノワのスタジオという装置を通過して記録してている(1曲目「ウォーク・ウィズ・ミー」にベース音らしきものが聞こえたり、飛び音らしきものも聞こえるが一部は編集だそうだ)。簡単にいえばラノワが作る霧がかかったような音像の中をニー・ル・ヤングの轟音ギターとボーカルが舞う。その様を形容するなら恐竜がのっしのっし歩くと言ったらいいだろうか。その中で2曲のアコースティック・ギターによる曲(音像はそのままなので、その点ではチェンジ・オブ・ペースにならない)ではメロディや曲が引き立つようになっている。

個人的にダニエル・ラノワの仕事で好きなのは全体の音像ではなくギターの音色の選択だ。その意味ではこのアルバムはニール・ヤングのギターが独特過ぎて、ラノワ製作で聞けるギターの音とは少し違う。しかしそれはラノアのバンドであるBLACK DUBの方で聞かれればいいと思っているので、これはこれでいい。
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