『ブラック・ダブ』レゲエよりブルース・ロックよりのダニエル・ラノワ、ニュー・グループ
2011 / 04 / 07 ( Thu )
Black Dub (CD - 2010)
『Black Dub / ブラック・ダブ』(2010)

ニール・ヤングの『ル・ノイズ』でふれていたダニエル・ラノワのニュー・グループ、ブラック・ダブ同名のデビュー・アルバム。『ル・ノイズ』と双子のような関係だがこのグループ名はやや誤解を生むかもしれない。ダブといってもレゲエっぽさがあるのは「アイ・ビリーヴ・イン・ユー」や「シルヴェラード」と多くない。『ル・ノイズ』が一発録りながらその場で音を加工したように、このアルバムも一度録音した音を加工したというよりはラノワのスタジオで録音したことでダブと同じ効果があると考えたほうが良さそうだ。

そして僕にとってはこのアルバムは異形のブルース・ロック・アルバムである。ダニエル・ラノワのソロ・アルバムのメーン担当楽器というとスチール・ギターやキーボードで、それらが生み出す浮遊感や空気感特徴となっているが今回はギターである。『ル・ノイズ』でラノワの選ぶギターの音が好きだと書いたが、本人によるギターなのだから悪いわけが無い。「リング・ジ・アラーム」や「ノーマッド」での音色がたまらない。

ダニエル・ラノワ以外のメンバーはボーカルがトリクシー・ウィートリー、ラノワがかつて製作に係わったアーティスト、故クリス・ウィートリーの長女でである。まだ若く表情が硬い部分もあるがフリー・ダウンロードで聞いていた「シュアリー」などはかなり好きだ。素質は十分なので今後の成長が楽しみである。またこの異形のブルース・ロックにも良く似合っている。ドラムはブライアン・ブレイド、ジャズ界で活躍しているがラノワがよく起用する人でもある。自己のグループのアルバムやソロ・アルバムもある。派手すぎることなく、的確なドラミングは「ラヴ・リヴス」や「リング・ジ・アラーム」などでたんのうできる。ベースはネヴィル・ブラザーズ周辺で活躍するダリル・ジョンソン(ベースは前任者クリストファー・トーマスも数曲弾いている)。

レゲエ/ダブにブルースがベースになっているが、ボブ・ディランっぽい「カナーン」からゴスペルの影響を感じる「シング」への流れは分かりやすくダニエル・ラノワが手掛けてきた音を思い出す。本編ラストのインストと日本盤ボーナス曲のインストを挟んで最後の「ラヴァーズ・アンラヴド」はどことなくアイルランドっぽく、ラノワが注目もされるきっかけとなったのアルバムのひとつがU2の『ヨシュア・トゥリー』たことを思い出せてくれる。またその一方で僕がラノワらしいと思っていたタイプの曲、つまりはピーター・ガブリエルの「レッド・レイン」、エミルー・ハリス「Wrecking Ball」、ロビー・ロバートソン「堕ちたエンジェル 」といったパターンの曲がないのも新生面なのではないだろうか。
23 : 30 : 02 | 音楽 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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