『もうひとりのシェイクスピア』試写会。 『フランケンウィニー』ほどには監督の資質に合っていない
2012 / 12 / 17 ( Mon )
もうひとりのシェイクスピア / Anonymous
2012/12/22公開 公式HP:http://shakespeare-movie.com/
もうひとりのシェイクスピア [Blu-ray]
BD発売日: 2013/06/04
ローランド・エメリッヒがシェイクスピア別人説の映画を作るというのは意外ですが、なるほど話の筋は面白いです。ただ説明不足に感じられます。今年見た映画で説明不足に感じた映画といえば『裏切りのサーカス』がありますが、あちらは誰が誰だかわからないまま進んでも、映画の語り口に酔いしれればいいのに対して、こちらは単に急ぎ足だなと感じてしまいます。演出のバランスが良くないようです。

登場人物は主に三つに別れます。大ざっぱにいえばエリザベス女王と側近のセシル親子、もうひとりのシェイクスピことオックスフォード伯とエセックス伯とサウスハンプトン伯のグループ、演劇関係者のベン・ジョンソンとウィリアム・シェイクスピア。文字通りコスプレ劇なのでみんな雰囲気が似ているのに加えて、時代が前に戻るので"この若い人はどっちの時代のどの人だったっけ?"という状態になります。ちなみに時代が戻るときのサインはエリザベスがヴァネッサ・レッドグレイヴからジョエリー・リチャードソンになることです。

会場で頂いたリーフレットにネタバレ年表があるのですが、これを読むと面白い話だと思えます。問題はキャラクターが立っていないことですが、最大のミスキャストはやはりローランド・エメリッヒでしょう。『2012』での映画史上最大のショットカットをしていたエメリッヒだけに本作でも省略は多く進行は早く、情報量を処理するので大変といった感じです(それでも上映時間は129分)。プロローグをデレク・ジャコビが担当し劇の効用(?)を語るところなどは、一種のメタ構造としていいと思いますし、衝撃の告白も楽しましたが物足りなさが残ります。フィクションの中に史実を入れる手法はそれこそ『恋に落ちたシェイクスピア』でおなじみですが、本作はここに演劇と社会・政治状況をシンクロさせて、ここは良いと思います。よく一昔前の音楽や文学に対して「これはあの時代の空気を知らないと理解できない」と言われますが、そんな空気を疑似体験できます。

衣装はこの手の映画としてはまずまずだと思いますが、色合いがよくなく感じたのは映画館でみないからかもしれません。ヴァネッサ・レッドグレイヴがエリザベス女王を演じていますが、彼女くらいの女優でも女王メークをしていると誰だかよく分からないものだなあと思いました。若き日のエリザベスを演じるのは実娘ジョエリー・リチャードソン、以前姉と母が共演した『いつか眠りにつく前に』がありましたが、それ以降レッドグレイヴ家に色々と不幸が訪れたことを思い出してしまいました。

テーマ:☆試写会☆ - ジャンル:映画

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by: 日本インターネット映画大賞 * 2012/12/24 17:46 * URL [ 編集 ] | page top
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